私がブルーベリー観光農園の施設を手作りしている理由と事例の紹介 vol340

脱サラ農業・起業
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脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。

農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。

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「ブルーベリーの森あづみの」のレストスペースや、ベンチやイスなど観光農園の施設や設備は基本的に手作りです。

私は特にDIYが得意なわけではないのですが、なるべく身近な素材を簡単に組み立てられるように工夫しながら作っています。

今回は、ブルーベリー観光農園のレストスペースを手作りしている理由について書いてみました。

この記事でわかること
●ブルーベリーの森あづみので農園施設を手作りしている理由
●農園施設の手作りの実例
●農園施設を手作り工夫していること
●農園施設を手作してよかったこと
 
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身近な資源やエネルギーを大切に活かすのがおもしろい

私が栽培で使うものやレストスペースをなるべく手作りしている、一番の理由は「身近な資源を大切に活かすため」です。

活かすべきだ!」という強固な信念とかではなく・・・どちらかというと「その方が楽しいよね☆」という感じです。

うまく身近な資源が活用できたり、循環していく流れを感じると、何とも言えないここちよさを感じます。

農園を始めたときから、栽培だけではなく、身近な資源やエネルギーの利用・循環利用というテーマを大切にしてきました。

具体的には、以下のとおりです。

  • 木材チップの利用
  • 支柱の竹利用
  • ブドウ棚兼レストスペースへの竹利用
  • 竹の柵や支柱への利用
  • 木製パレットの農園ベンチへの利用
  • 木製コードリールのイス、パラソルの基礎への利用
  • 石のハーブガーデンへの利用(キーホールガーデンやスパイラルガーデンなど)
  • きのこの廃菌床の利用(ハーブガーデンほか)
  • 太陽光発電からの電力利用
  • エコトイレ(液肥処理)

既製品を使うことも、もちろんありますが、なるべく身近な資源を活かそうとすると、結果的に手作りの割合が増えていきます。

ブルーベリー観光農園施設の手作りの具体例を紹介します

日陰づくり①ブドウ&竹

(↑ブドウ棚を利用した日陰。人工物に比べるとかなり涼しく感じるのは何故だろう)

ブルーベリーの摘み取りは収穫時期がブルーベリーの森あづみのの場合、8月から9月になります。

夏の暑い時期ですので、日陰の確保はとても重要なことです。

そこで、ブドウ棚をつくり、ブドウの日陰で休めるように工夫しました。

2021年は、ブドウの成長の関係で日陰を一部にしか作れず、タープも併用しましたが、2022年からはブドウの日陰だけでもいけそうなきがしています。

ブドウ棚の骨組みは、安全性も考慮して単管パイプで作りましたがが、格子の部分は近隣の竹を切ってきて作り、基礎部分にも、農園や近隣の石材や砂を利用しました。

(↑ブドウ棚のつるを這わせる格子部分は竹を切ってきてつくりました。)

日陰づくり②コードリールのパラソル基礎

(↑コードリールを利用してパラソルの基礎兼イス兼テーブルにしています)

また、同じく日陰の確保として、ガーデンパラソルを3基設置しました。

一般的には、ガーデンパラソルの基礎を購入して設置しますが、木製コードリールを工事現場などからもらってきて、パラソルの基礎兼イスにしました。

表面を塗装して防腐処理したり、角面などをなめらかにするなどの処理をしました。

(↑パラソルを固定するため、単管パイプの「垂木クランプ(直交)」をとりつけています)

(↑こんな感じで、ゆったり日陰ですごせます)

イス&テーブルづくり(木製パレットなど)

(↑木製パレットを使ったガーデンベンチ。テーブルにもなります)

ブドウ棚のレストスペースの下に木製パレットを利用した農園ベンチを作りました。木製パレットをもらってきて、2つを重ねて、合板を張り、塗装をして仕上げました。

これはベンチとしてだけではなく、農園で提供している飲み物やかき氷を置くこともできるテーブルを兼ねています。

時代劇でよくでてくる、峠の茶屋の座って団子とお茶を飲むベンチ(?)からヒントを得ました。

向かい合ってならぶより、話などもしやすいような気がします。

また、必然的に中心から外側をむいて座るため、コロナ感染対策にもなると考えました。

(↑塗装をして、二枚のパレットを重ねて、かすがいで留める。合板で天板を作ってできあがり)

ガーデンづくり(石)

ハーブを栽培している「キーホールガーデン」、「スパイラルガーデン」の資材として、農園の石を利用しました。

この辺りは火山灰土に混じって火山由来の石が豊富に出てきます。

そのため、トラクターなどを頻繁に使う場合は嫌われるのですが、これを集めて、利用すると非常にいい感じのガーデンに仕上がります。

(↑キーホールガーデン。石のほかダンボールやきのこの廃菌床も利用しています)

(↑スパイラルガーデン(右手前)も石を組んで作りました)

子どもたちにも手伝ってもらって、ちょっとずつ仕上げました。

(↑ハーブガーデンになりました。中央には竹で作ったティピーがあります)

子どものプレイスペースづくり(間伐材や植物)

(↑間伐材などを利用した子ども用プレイスペース)

子どもたちのプレイスペースとして、間伐材などを利用しました。

間伐材をもらってきて、並べたり、組み合わせたりするだけでも、素敵な遊び場になります。

また、木製パレット1枚で低目の座れる場所を作ったり、ヤナギの挿し木を利用してトンネルをつくりました。

(↑ヤナギとインゲンを利用した「緑のトンネル」)

ヤナギの活着がいまいちだったので、インゲンを撒いて補いましたが、後半インゲンが強くなりすぎて、インゲンの豆だらけになってしまったので、来年はちょっと改良しようと思います。

子どもたちの創造性を発揮するため、「作りこみすぎない」のが大切です。

野外保育の幼稚園に子どもが通っていたので、その経験からヒントを得ました。

ブルーベリーでお腹がいっぱいになっても、創造性のある遊びは飽きることなく、お父さんお母さんも遊ぶ子どもたちを見ながら、ゆったりとすごすことができます。

柵いろいろ(竹やひまわりなど)

摘み取りのお客様に農園に隣接する住宅地との境界がわかりやすくするためとブラインドを兼ねて、ひまわりを植えて「ひまわりの柵」を作りました。

(↑ひまわりの柵)

また、同様に敷地の境目には竹で柵をつくり、キイチゴなどの支柱にもしました(食べられる柵)。

(↑イエローラズベリーの「食べられる柵))

グリーンカーテン(つる植物)

(↑エコトイレのグリーンカーテンとして、アサガオやユウガオを這わせました)

エコトイレの側面に暑さ対策として、つる植物を這わせました。

最初はアサガオの種をまいていましたが、生育があまりよくなかったため、途中からそこらへんにたくさん生育しているユウガオを移植してみました。

さすがに現地に適応しているだけあって、旺盛な生育をみせてくれました。

(↑マルバルコウという雑草のユウガオ。元園芸種だあってかわいい花が咲きます)

マルバルコウというもともとは園芸種だった雑草のため、整えてあげれば綺麗です。

手作りで工夫していること、手作りしてよかったこと

(↑竹材は近隣から切り出してきます)

私は特にDIYが得意というわけではありません。

もっとDIYが得意な人はいろいろできるかもしれません。

しかし、DIYが得意でなくても、なるべく簡単な組み立てで、長持ちするもの、壊れても簡単に直せたり、直す場合も資材を近隣で得られるものを研究・工夫することで必要なものを作ってきました。

最初は一人でコツコツやっていることが多かったのですが、だんだん友人や家族に手伝ってもらったりすることも増えてきて、「誰かと作る」楽しさも実感するようになりました。

外注すれば時間は短縮できますし、より綺麗なものができるかもしれませんが、

プロセスを楽しみ発信する・・誰かと楽しむ・・・こんな効能も手作りにはあるのではないかと思います。

自身の時間を自給換算したり、「時は金なり」と外注する考え方も、もちろんあると思いますが、

ほとんどの場合、「実際に出てい行くお金」は安くなり、施設・設備にかかる費用は抑えらるのではないかと思います。

まとめ

ブルーベリー観光農園施設をどのように作っていくのか、考え方は本当に人それぞれだと思います。

私の場合は、自然の中で育まれる作物、自然を感じながらゆったりとすごす農園、エネルギーや資源の循環利用を大切にしたパーマカルチャー農園、をテーマとしているので、

使っている資源や運営するプロセスもそれに沿ったものにすることを優先しています。

また、そういったノウハウは、観光農園だけではなく、農的生活といったライフスタイルにも役立つものであり、その過程も発信していきたいと思っています。

そういう意味でも、「自分のやりたいこと」(=コンセプト)を明確にするのは、大切だと考えています。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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