ラビットアイ系ブルーベリーの耐寒性@長野県安曇野市~ 寒くても育ってます~ vol212

ブルーベリー
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脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。

農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。

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「ブルーベリーの森あづみのホームページ」をみる。

インスタグラムもやってます。

うちのブルーベリー農園のブルーベリーたちは、「ラビットアイ系」といって、一般的に関東以西の暖地で栽培されることの多い品種です。

寒冷地などでは、「ハイブッシュ系(特にノーザンハイブッシュ系)」と呼ばれる系統の品種が選択されることが一般的です。

しかし、私は、強い生命力を持ち、完熟すると糖度の高い実をたくさんつけるラビットアイ系品種の魅力に魅かれ、ラビットアイ系中心に栽培しています。

長野県、標高約620mという立地もあり、寒さが心配でしたが、これまで無事に育っています。

観察の経過などについて書いてみました。

魅力がたくさんラビットアイ系ブルーベリー

ブルーベリーの栽培品種には主に、「ハイブッシュ系(北部、南部)」と「ラビットアイ系」があります。

  ハイブッシュ ラビットアイ 備考
樹の大きさ 1~2m 2m以上  
樹勢 強い  
果実の大きさ 中~大 小~中  
果実の収量  
果実の糖度  
成熟時期 6月中旬から 7月下旬から 長野県長野市
耐寒性 優れる 劣る  
耐暑性 劣る 優れる  

(出典:ブルーベリーをつくりこなす(江澤貞雄著、農文協)図4-4 一部加筆)

これまで、一般にラビットアイ系ブルーベリーはどちらかと言えば、ノーザンハイブッシュより品質が劣ると言われてきました。

しかし、私はそうは思っていません。

ノーザンハイブッシュ系は初夏の爽やかな酸味と甘みとの絶妙のバランスを楽しんだり、大粒を楽しんだりと、パンっと張ったような食感なども素晴らしいです。

しかし、ラビットアイ系も負けていません。

ノーザンハイブッシュ系と比較すると、若干、皮や種の食感が残りますが、完熟した時の糖度はノーザンハイブッシュより高く、完熟するとうま味もあり、美味しいです。

収量もノーザンハイブッシュの2~3倍程度収穫できますので、摘み取り園にも向いています。

ラビットアイ系をメイン選んだのは、栽培方法による理由のほか、そもそも自分が大好きだったからです。

寒冷地のラビットアイ系栽培はあまり関心をもたれていない?

栽培をはじめる前に、既存の研究結果などもできる範囲で調べましたが、ごく僅かしか見つけることができませんでした。

それらも剪定や花芽調整などの栽培条件が詳細に書かれていなかったため、あまり納得のいく内容ではありませんでした。

そもそも、日本ではノーザンハイハイブッシュ系を中心に栽培や研究がされてきた歴史があるため、わざわざ、ノーザンハイブッシュが育つ場所でラビットアイ系を栽培することに関心がもたれてこなかったのかもしれません。

ラビットアイ系は言われるほど寒さに弱くない

リンゴと温州ミカンの例えは言い過ぎでは・・・

栽培適地の例えとして、

ノーザンハイブッシュ系はリンゴの栽培適地、ラビットアイ系は温州ミカンの適地と重ねられることがあります。

しかし、実際に観察する限り、ラビットアイ系の耐寒性はそこまで弱いわけではないように思います。

ノーザンハイブッシュ系と比較しての話だと思います。

枝枯れなどの状況

結論から言えば、これまでは、枝枯れはほとんど発生していません。

最も懸念されるのが、枝枯れによる収量の減少です。

ブルーベリーは前の年に伸びた新しい枝の先に花芽が作られるので、枝先が枯れ込んでしまうと、実が収穫できず、収量が減ってしまいます。

これまで見てきたかぎり、枝枯れが発生するのは

細く短い弱い枝」か「徒長気味で花芽が形成されていない枝」でした。

「細くて短い枝」はもともと剪定で間引いてしまう対象なので、収量には影響がでません。

「徒長気味で花芽が形成されていない枝」は、おそらく、最後まで伸び続けていた枝ではないかと思います。

(↑徒長気味の枝の先が萎れている)

(↑徒長気味の枝の先端の生長点付近のみ萎れている、花芽は無く葉芽のみがみられる)

花芽が形成されるには、以下の条件が必要となります。

  • 枝の伸びがある程度で止まり、冬までに花芽が作られるための期間がある。
  • 根から分泌される「サイトカイニン」という植物ホルモンが活性化すること

晩秋まで伸び続け、植物ホルモンの「ジベレリン」が活性化が続いてしまったた枝は、花芽をつくる期間がなく、ジベレリンによりサイトカイニンも活発にならないため、ほとんど葉芽になります。

枝には花芽が無いので、枝の先が枯れても、収量には影響しません。

さらに、徒長した枝が枯れるのは、本当に先の細い部分だけでした。

樹形のバランス的には、摘心のような形になるので、むしろいいのかもしれません。

ツル性以外の落葉広葉樹は、春先の栄養分は枝に蓄えられます。

栽培方法、環境などにより、枝が健康に育つことができたか、糖分を蓄えることができたかどうかにも、枝の耐寒性は大きく左右されると思われます。

まとめ

地球温暖化の影響なのか、「ブルーベリーの森あづみの」のある長野県安曇野市穂高の気温も、30~40年前の10年間と、ここ10年を比較すると、年平均気温で約0.5度上昇しています。

夏の最高気温も33度程度だったのが、ここ数年では37度になることもめずらしくなくなってきました。

このまま温暖化が進むと、夏場に強いラビットアイ系ブルーベリーは頼りになる存在ではないかと思います。

まだまだ、寒い時期が続くので油断はできませんが、ともあれ、寒さに耐えてくれているブルーベリーさんたちには、本当に感謝で一杯です。

今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

参考文献

  • ブルーベリーをつくりこなす(江澤貞雄、農文協)
  • 剪定を科学する( 菊池卓郎/塩崎雄之輔 、農文協)

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