脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。
農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。
農業をはじめるときに、さまざまなことを調べました。
その中で最も衝撃的だったことが、農業は環境汚染の原因になる可能性があるということでした。
人間の活動は大なり小なり、そのような側面があります。
しかし、エコでクリーンなイメージの農業ですら、環境汚染の原因となり得ます。
今回は、ゼロエミッションな農園運営を実現するために工夫していることについて書いてみました。
環境汚染の原因となり得る農業
農業は、ざっくりいうと、太陽エネルギーを効率的に食物に替えて提供するサービスです。
自然のエネルギーのみを使うことができれば、これほどサスティナブル(持続可能)な活動はないっと思いますが、
効率的に収量を上げたり、見た目をよくしたり、様々なニーズが出てきます。
肥料が余剰となった場合、食物が全て利用できないので、一部は地下水を汚染する可能性があります。
農薬は人間に対する安全基準を満たしていても、人間が気が付かない生物のつながりを断ち切る恐れもあります。
機械を使えば、化石燃料を使用します。
観光農園を運営すれば、プラスチックなどのゴミが多くでる場合もあります。
火力や原子力で発電された電気を使えば、大気汚染や放射性廃棄物を生み出す可能性があります。
農業も他の産業活動と同様に、必ずしもエコな活動ではないと言えます。
ゼロエミッションを目指して
ゼロエミッションとは、人間の活動で発生する排出物を限りなくゼロに近づけるという意味です。
CO2の削減という意味でも使われることがあります。
ブルーベリーの森あづみのでは、農業を始めた当初から、観光農園の運営に至るまで、ゼロエミッションやエネルギーの循環をとても大切にしてきました。
農薬を使用しないせず、使う肥料はごくわずか
ブルーベリーの強壮な品種を適地に植えたり、周辺の下草などの環境を整え、生物の多様性が確保できるようにすることで、病虫害を予防し、無農薬栽培をしています。
また、肥料等の資材ももごくわずかの油粕や天然成分の硫黄粉です。
今後は、徐々に無肥料に近づけていきたいと考えています。
化石燃料の使用を極力減らす
春先などの、草の勢いが穏やかなうちは、なるべく大鎌(信州鎌)を使用しています。
刈り払い機を使用する場合は、電動のものをメインにし、ソーラーパネルで充電したポータブル電源から充電します。
エンジン式の乗用草刈機は夏場やシーズン中など、やむを得ない時期に限定して使っています。
太陽光で充電したポータブル電源はブルーベリーシーズン中にスウィーツ販売をしているキッチンカーの電源にも使っています。
エコトイレ
トイレは、排泄物を酵素により液肥処理し利用できる、「アグリレット」というトイレを採用しています。
汲み取りも基本的に不要なので、処理にかかわるエネルギーを軽減できます。
竹や木の利用
ブドウ棚の格子や、支柱や柵、お子さんの遊び場などには地元の竹を使用しています。
また、木の枝打ちした枝なども利用しています。
そのほかにも、農園に豊富にある石などもハーブガーデン作りに利用しています。
身近な資源を利用することで、余分なエネルギーや資源のロスを減らせるだけではなく、それが朽ちと時も自然に還るだけで、処理にもエネルギーがかかりません。
生分解性の容器
ブルーベリー狩りのシーズン中に販売している無添加かき氷やドリンクの容器には、植物由来の生分解性プラスチックを使用しています。
また、スプーンなどは木製のものを使用しています。
まとめ
ブルーベリーの森あづみので、ゼロエミッションのために工夫していることについて紹介させていただきました。
厳しく徹底してきたというよりは、「こういうのがいいな~」というものを選んでいたら、いつのまにかそうなっていったように思います。
理想を言えば、全部土に還る農園。
エネルギーも農園内や近隣で循環するパーマカルチャー農園。
そういうものを楽しみながら作っていきたい。
そんなことをいつも考えています。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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