脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。
農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。
ブルーベリーの森あづみのでは、無農薬でブルーベリーを栽培しています。
私がとりくんでいる無農薬栽培では、植物が健全な状態で生育することと、作物のまわりの生態系が機能すること(例えば害虫がいても天敵もいるといった環境をつくることなど)を大切にしています。
天敵の中でも「クモ」はかなり大切な存在だと感じています。
頼りになる天敵「クモ」
(↑ハナグモ。緑色をしているので少しみつけにくい)
クモ類は、様々な種類がありますが、どれも肉食です。
「害虫」と呼ばれる虫は基本的に「草食動物」なので、クモのような肉食系の虫が天敵ということになります。
巣をはるものや、歩き回りながら獲物をさがすタイプもいます。
(↑1本の樹に1匹以上はクモが住んでいます)
大小さまざまで、よくみると、同じような場所でも、微妙にすみわけて多種類がいることがわかります。
無農薬で育てているブルーベリーの樹を観察していると、一つの樹に少なくとも一匹以上のクモが住んでいるようです。
木材チップや草のマルチングをすることで、地面を歩きまわるクモも増えています。
(↑木材チップや草マルチでも地面を歩くクモが増える)
野菜を自然栽培で育てているときに、草マルチ(刈った草を敷いてマルチにする)をすると、ビニールマルチよりも、クモが増えるように思います。
(↑刈草でのマルチング。有機物のマルチングはクモを増やす)
無農薬でもブルーベリーに毛虫などの目だった被害がないのも、クモたちの役割は大きいと考えられます。
農薬に弱いクモ
クモは農薬に弱く、環境指標になるケースもあるようです。
以前、農業法人で働いていたときに、農薬を撒いたあとにクモが急激にいなくなっていました。
その時は、すごくもったいないと感じてしまいました。
栽培方法に正解があるわけではありません。様々な考え方があります。
しかし、少なくとも私は、クモの力をお借りして、栽培をしていく方が性に合っていると思っています。
まとめ
農業に限らず、クモは人間にとっては、実害となる部分はなく、かなりの益虫です。
蚊やハエなどもとらえてくれます。
見た目で嫌われていまうので、ちょっと申し訳ない気がします。
しかし、無農薬栽培では、本当にありがたい存在であることは確かです。
(参考資料)
虫といっしょに庭づくり(ひきちガーデンサービス、 築地書館)
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
(↓玄関現代農業2022年2月号(農文協)に 私の関連記事が掲載されました)
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