脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。
農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。
農業をやっていると・・・・
「〇〇(作物名)は儲からない(儲かる)」
あるいは、さらにざっくりと
「農業は儲からない」
とかいう話を耳にすることがあります。
自分の事業を始める前は、そういった「人の意見」が気になる時期がありました。
今は、情報の不足していることは、よほどその分野で信頼している人でない限り、鵜呑みにすることは基本的にありません。
その理由について書いてみました。
作物名ではビジネスモデルはわからない
農業で作物名で、「儲かる」「儲からない」ということを語られることが、たまにあります。
市場単価(?)×単位面積当たりの標準収量×面積=売上
という意味なのかもしれません。
私は農協などに出荷した経験がないので、正直よくわかりませんが、標準的に販売される単価がある程度共有されていれば、
そういうビジネスモデルの人たち同士では共通認識として成り立つかもしれません。
また、以前、ブルーベリーを栽培しているという話をしたときに、
「ブルーベリーは昔は珍しくて、直売所で高く売れたけど、今はたくさんの人が作るようになったから、あまり儲からないよ。」と、言われたことがあります。
なぜ「直売所縛り」なのか、若干不思議ですが、この人は過去に直売所で販売したことがあるのか、販売している人から聞いた情報をもとに話をしていると想定されます。
この場合は・・・みんなが作る時期に特に特徴を示さずにブルーベリーを同じ直売所で販売しているという前提が共有できれば、成り立つかもしれません。
しかし、私は、ブルーベリーの観光農園がメインであるため、基本的には上記のどれにもあてはまりません。
(↑私の場合メインのビジネスモデルは、農村や農園でのブルーベリーの摘み取りの「体験」の提供)
どちらが優れているということではなく、野球とサッカーみたいに「競技」が違うので、それらの情報をもとに、「儲かる、儲からない」という判断ができないことがわかります。
ちなみに、直売所でも少々販売していますが、この地域で主に作られているブルーベリーの品種の時期から、時期がずれていることもあり、競合もなく、連日完売しています。
この場合も、上記の直売所の前提条件とも異なっているようです。
(↑直売所の販売は連日完売しています)
このように、農業活動でどのようにお金を得るのかというビジネスモデルが詳細にわからないと、作物名では何も判断できないと思います。
ビジネスのカテゴリーだけでも判断できない
同じく観光農園をやっている場合でも、想定する顧客層、客単価、経費によって全く意味が違ってきます。
以前、「観光農園で食っていくなら、〇〇(面積)くらいは必要だよ。」と言われたことがあるのですが、
コンセプト、顧客層、それらに伴う客単価と必要な集客数、そして必要な収量や面積、設備に係る経費などが決まってきます。
条件が違えば、それは全く違います。
ざっくり言えば、
利益=客単価(商品単価×注文数)×客数(新規顧客×リピート率)ー 経費
となるため、極端な話、客単価が2倍違えば、同じ利益を出すのに、必要な集客数は半分になります。
自分が実際に経験していない頃は、どうしてもそういった情報が気になることもありますが、単純に「その人の (考える) ビジネスモデルでは・・・」ということだと思います。
↓ビジネスの「差別化軸」によっても、全く意味が違ってきます。
農業は儲からないは本当か?
最後に、「農業は儲からない」というざっくりとした言葉です。
しつこいようですが、前述のとおり、それぞれのビジネスモデルによって全く違います。
まるで、「サラリーマンは儲からない」というくらいのざっくり感ではないかと思います。
民間企業も星の数ほどビジネスモデルがあったり、組織や給与体系も様々なので「サラリーマンは・・・」では語れないのは誰でもイメージしやすいのではないでしょうか・
あくまで「その人の(考える)ビジネスモデルでは・・・」ということではないかと思います。
まとめ
おそらく、分で実際にそのビジネスやっていない人の意見はほとんどテキトーに言っているか、
あるいは、誰かから聞いた話を知ったかぶりをしていることでしょう。
実際にやっている人でも、相手のビジネスモデルの条件を聞かないで、話していることは、自分のビジネスモデルを前提とした話ではないかと思います。
個人の主観なので、否定も肯定もしませんが、
鵜呑みにせずに、あくまで、情報が不足していないかを考えて、自分の場合にあてはめて考えることが一番大切ではないかと考えています。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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