農業って「理論」と「実践」どっちが大切?vol437

脱サラ農業・起業
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脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。

農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。

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農業をやっていて、わりとよく思うことがあります。

「理論」と「実践(経験)」ってどっちが大事なの?

どっちも大事?バランスは?

自分なりに考えていることを書いてみました。

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「理論」も「実践」も理解するの手段の一つにすぎない

ここでいう「理論」とは、研究者の論文で検証されていたり、あるいは一般論として「通説」になっているものなどを含みます。

つまり「知識」の部分です。

一方、「実践」の方は、自分で実際にやってみたり、体験したことから、得られる「経験」ということとします。

このバランスはおそらく人によると思いますが、傾向としては、経験が少ないうちは知識の割合が多く、続けていくうちに、「経験」にウエイトをおく場合が多いように思います。

机上の理論だけあっても、実践経験がなければ、そもそも理論が理解できないこともたくさんありますし、知識そのものも、実際にやってみて、初めて理解できることもたくさんありました。

一方、経験だけに頼っていると、自分の理解以外の発想はできなくなることもありますので、ときどき俯瞰する機会が必要となります。

例えば、草が生えている時に、草の種類が分かれば、土壌の状態などのわかりますが、草としてしか、見ていなければそれ以上の情報を受け取ることはできません。

山の災害復旧工事の設計や現場監理の仕事をしていたときに、「岩盤のあるところからは水が出やすいいんだ。」と現場の人に言われたことがありました。

その時は、「これが経験か・・・」となるほどと思ったのですが、よく考えてみると、岩盤は土に比べて水がしみこみにくいので、岩盤と土壌の境目から染みてきた水が出てくるのは当然であり、雨水を土壌が保持するため、ゆっくりしみだしてくる、山中ではよくあることでした。

それよりも、その現象がおこりやすい地形や影響などを俯瞰してみながら対策をすることが大切だと後ほど知りました。

経験上間違ってはいませんが、本当の意味で活かすには、知識を得る必要もあると感じました。

また、知識を人に伝えるときは、既存の知見を引用したりするとより伝わりやすくなる場合もあります。

事前の知識をつめこみすぎて、「こうなるはずだ」と・・・ある意味常識にとらわれて、目の前の減少を見逃すこともあります。

そういう意味では「理論」も「実践」も、もともと、どちらも「不完全」であり「物事を理解する手段」の一つにすぎないのではないかと思っています。

大切なのは「不完全さ」を知っていること

私なりに大切にしているのは、「不完全さ」をいつも意識すること。

理論も実践も、「そうかもしれないけど、そうでない可能性もある」と頭のどこかにおいておくことです。

どちらも、軽視しないし、かと言ってとらわれ過ぎないという姿勢が大切だと思います。

私は、技術系の公務員を10数年ほどやっていました。

「林業」という職種で、森林・林業分野の調査や、施工監理、普及指導、補助金や許認可などの制度運用、森林分野の政策立案といった内容の仕事でした。

ここでいう技術とは、「知識」に近いものだとイメージしてください。

知識に加えて、現場で培われた経験に基づく、林業や森林づくりの技能を併せもっている職員はほとんど見たことがありませんでした。

明治維新の頃などに、「知識」や情報そのものが貴重な時代であれば別ですが、現在机上の知識を普及指導する必要性はあまり感じられませんでした。

そのため、どちらかというと、行政しかできない制度運用などの面でのサポートを私は重視して仕事をしていました。

実際にやっていない人の知識だけの情報は、森づくりに携わる人たちに、あまり役に立つと思えなかったし、何故か人には響きません。

しかし、だんだんと、実践を伴わない「知識の技術」が、あまりおもしろくなくなってきて、

「自分で勉強し」、「自分で計画し」、「自分で作り」、「自分で検証し」、「自分で世の中にシェアする」・・・という方が私にはむいているように思うようになりました。

知識に偏る「技術」があまり好きでなかったようです。

まとめ

「知識」も「経験」もそれぞれ単独では不完全であるから、どちらにも偏らない。

知識を得ても、経験を積んでも、どこかいい意味で疑う部分を持つ。

俯瞰する機会を意識して設ける。

この辺りが大切ではないかと思います。

特に自然は、完全に理解することは、人間にはできません。

だからこそ、少しでも理解していくためには「できないことを知っていること」が強みになるはずです。

最後まで、ご覧いただき、ありがとうございます。

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