あなたは何軸?ビジネスで絶対におさえておきたい「3つの差別化軸」 vol424

観光農園の始め方
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脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。

農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。

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今回は、ブルーベリー観光農園を始めるにあたり、絶対に押さえておきたい「3つの差別化軸」について紹介します。

これがブレていると、ビジネスや農園のサービスの特徴がわかりにくくなったり、自分が力を入れる方向性を間違えてしまいます。

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3つの差別化軸とは「手軽軸」「商品軸」「密着軸」

「差別化軸」とは、サービス提供の軸となる方針です。

差別化軸には手軽軸」、「商品軸」、「密着軸の3つがあります。

手軽軸~早い、安い、便利~

手軽軸」とは、いわゆる「早い、安い、便利」など手軽に手に入る提供の仕方であり、

代表的なものはファミレスやコンビニなどのチェーン店です。

どこでもいつでも手に入り、いつでも同じ味、などユーザーが入手しやすいことで差別化されています。

価格も比較的リーズナブルになる傾向があります。

商品軸~こだわりの高品質、高級~

商品軸」とは、「最新技術や高級素材、こだわりの味」などの独自の技術や品質を追求した差別化です。

高級料理店やapple製品などが商品軸にあたります。

一般に価格は高くなりますが、こだわりの品質や技術で差別化を図っています。

密着軸~なじみのお店~

密着軸」とは、「あなただけ、顧客をよく知っている」といった、お客さんにあわせたきめ細やかなサービスでの差別化です。

「なじみの店」、「いつもの店」といった、顧客とのより親密な関係性で、既存客のニーズに徹底的に答えていくことで差別化を図ります。

何故「差別化軸」を決める必要があるのか?

差別化軸を決める理由は「サービスは全てのニーズを満たすことができない」からです。

例えば、落ち着いた静かな環境を求めるお客様とにぎやかで元気な雰囲気のお客様が求める環境を同時に満たすことは不可能です。

お手軽にファミレスに行きたい時と今日は贅沢したい時に選ぶお店は全く違います。

こってり料理とあっさり料理を同時に満たすこともできません。

もし、なるべく、広く、いろいろなの人たちに・・・というサービスを目指していくと、どのニーズからもほどほどのサービスになり結果的に特徴がなくなってしまい、誰からも選ばれないという悪循環に陥っていまいます。

これは顧客のターゲット層をしぼらない場合でも同様です。

行政サービスなどはこれに近いと思いますが、行政サービスは集客をする必要がないので、成り立っていると思われます。

また、どういう行動をとるのかも差別化軸によってかわってきます。

それぞれの差別化軸の特徴と、重視する内容は以下のとおりです。

手軽軸商品軸密着軸
多くの顧客を狙い、低価格で、去る者を追うより新客を狙う良いモノを高価格で顧客が限られ、新客よりは既存顧客へ一度お客様になったら、徹底的にニーズに応えて離さない
新規獲得   ◎   ×    ×
顧客維持   ×   ○    ◎
頻度向上   ○   △    ○
点数増加   △   ×    △
単価向上   ×   ◎    △
◎最重要 〇いつでも重要 △状況による ×重視しないことが多い
(「売れる会社のすごい仕組み 佐藤義典 青春出版社」P93参照)

手軽軸であれば、新規顧客の獲得が重要になってくるため、特売のキャンペーンなどをやることが有効になってきますが、単価の向上はあきらめます。

一方、商品軸であれば、新規顧客獲得よりも、高品質や高級素材に合わせた単価の向上が重要になってきますし、その品質がお客様に伝わるようにする工夫が必要です。

また、密着軸であればリピーターが最も大切なので、最も大切なのは既存顧客のケアなどリピートしたくなる仕組みに力を入れる必要があります。

この方針が決まっていないと、何をやっていいのかわからなくなってしまいますし、

高品質が売りなのに、安売りのキャンペーンをしてしまうなど、矛盾した対策をとってしまう場合もあります。

自分の方向性にもっともあった差別化軸を一つ決めて、それに矛盾しないとりくみをしていくことが大切です。

差別化軸は必ず一つにしぼる

どの業界でも、長く続いていたり、よく売れているビジネスは必ずどれかにあてはまります。

差別化軸は、どれが優れているというものではありませんが、大切なことがあります。

「差別化軸は、必ず一つに絞ること」と「選んだ差別化軸以外の軸でも平均的以上はとること」です。

一つに絞り、一貫性をもたせることで、特徴がでてきます。

この差別化軸が、価格の決定や集客の方法にも影響してくるので、かならず一つにしないと、矛盾した対策をとってしまいます。

また、一つに絞ったとしても、それ以外の軸が平均的以下ならサービスの全体の満足度が下がります。

「商品はいいけれど、客対応がすごく悪い店」や「安いけれど全然美味しくない店」などに行きたい人はあまりいないと思いますので、わかりやすいと思います。

ブルーベリー観光農園(個人事業主)にむいているのは何軸?

前述のとおり、どの差別化軸が優れているというものではありません。

そのため、どれを選んでも特に問題はありません。

しかし、むいているものという点では、個人事業主でブルーベリーなどの観光農園をやっている場合は「密着軸」がもっともむいていると私は思います。

小規模で、個人でやってるからこそ、細かい顧客のケアができる強みがあるためです。

うちの場合は少人数での予約制なので密着軸と特に相性がいいように思います。

ターゲットとする顧客によっては、独自の技術を確立して「商品軸」という方向性もありかもしれませんが、本当に差別化できるまでは少し時間がかかるかもしれません。

また、手軽軸は、基本的に巨大資本があるなど限られた事業者に限定されるため、あまりおすすめできませんし、生産量が大きくない個人起業では安売りは基本的には厳禁だと思います。

まとめ

差別化軸は、当初から大切にしている考え方です。

最初の頃、いろいろなビジネス手法や取り組み事例をみるとどれも大切に思えてきて、やることが多くて、すごく憂鬱になっていました。

そんな時に出会った、経営コンサルタントの佐藤義典さんの「差別化軸」という考え方がとても頭をすっきりさせてくれました。

実際にブルーベリー農園を運営してみると、特徴を出すためには、「一貫性をもつこと」「何をやらないか」もとても大切だと思います。

私のように方向性を迷って憂鬱になってしまう方の少しでも参考になればうれしいです。

(この記事やここまでのプロセスで参考にした本)

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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