「得意ではない」直売所販売でも月10万円売る工夫について~vol689

脱サラ農業・起業
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脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。

農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。

有機JAS認証を取得した「オーガニックブルーベリー」を栽培しています。

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いきなりですいませんが、正直なところ、対面でない直売所などの販売は、苦手分野です。

私が得意とする「伝える」方法が限られるためです。

それでも、工夫することで、時期よっては、月10万円くらいの売り上げになります。

今回は、「直売所販売で工夫していること」を書いてみました。

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直売所販売のメリットとデメリット

直売所は「販売委託」

農産物直売所は、運営主体や運営方法、など様々なものがありますが、基本的に小売りではなく「販売委託」という形態で運営されていることが多いようです。

ここでは、以下の形態の直売所を前提として書かせていただきたいと思います。

  • 販売委託として直売所で販売する形態
  • 販売額の20%程度の手数料
  • 出品の量、品目、出品の時期は出品者が決められ、ノルマは無い。

ちなみに、産直のECサイト(通販サイト)は、これをそのままWEB上の移したようなものです。

私が販売している「食べチョク」((株)ビビット・ガーデン)もほぼ、同じです。

メリットは合間の販売にちょうどよい

直売所のメリットは、「縛られない」ということです。

私は、ブルーベリー観光農園と産直販売をメインにし、ブルーベリーの収量と、お客さんの数、産直販売の発送数のバランスをとりながら、調整しています。

ところが、お客さんや、注文数が少ないタイミングが一時的に生じることもあります。

ブルーベリーは熟していくので、適期に収穫し、販売するには、自分のタイミングで販売できる直売所は非常に助かります。

収穫適期を逃し、無駄にせずにすむからです。

冷凍という方法もありますが、保管場所も必要となることから、生果実で販売できるのが一番手間がかかりません。

また、ブルーベリー以外の農産物も、ブルーベリーシーズン以外に販売できるのも、メリットです。

デメリットは「売れるとは限らない」

(葉物も、売れるものと売れないものがある)

デメリットは、出品しても売れるとは限らない点です。

産直ECサイトであれば、発送日時を調整できるので、発送日の収穫することができますが、直売所はすでに収穫して置いておくので、売れなければ廃棄になる可能性があります。

また、小売店では、通常、同じ品目の農産物で複数の仕入れ先のものをおくことは考えられませんが、

直売所販売では、ネギなら、いろいろな出品者のネギがあり、直売所無いでの「競合」が生じてしまいます。

また、採算度外視で、楽しみで出品している生産者も一定数いるため、全体として価格が低い方に引っ張られる場合もあります。

私が直売所を主戦場にしない理由

前提として、私は直売所販売は、主戦場にはしていません。

理由は、単純に得意でない場所だからです。

私は、WEBサイト、SNSなどを通じて、その作物や栽培方法、作っている人などなど、伝えて、伝えて・・・という販売方法を得意としています。

そうやって、独自性を少しずつ作っていているため、伝える情報が限られる、お店でたまたまみかけた、という場所での販売は苦手です。

売所販売は、自分の強みが活かせない、メインにはできないという事情がありますが、前述の「合間の販売」をすることができるメリットが大きいため販売しています。

それでも、一工夫することで、月10万円くらいになるときもあり、それなりの収入になります。

「得意でない」直売所で売るための工夫

「確実に売れるもの」を販売する

直売所では「確実に売れるもの」だけを集中的に販売するようにしています。

マーケティングっぽく言えば、市場に必要なものを供給する「マーケット・イン」の発送です。

できたから、とりあげず売ってみようか・・・というのも、状況によっては必要な場合もありますが、基本的に「売れるものを出品する」という方針です。

仮説をたてて、少量をテスト販売してみて、よさそうなら増やす。

という形で出品するものを絞っています。

テストして売れることがわかったものもありますが、これまで売れなかったものも、正直たくさんあります。

大切なのは、「観察して」「仮説をたて」「試して」「検証する」というプロセスです。

「嗜好的」な食品を販売する

顧客層にもよる部分はありますが、一般的に、人は必需品となる作物(米など)よりも、嗜好品のような作物(フルーツなど)の方が高単価で購入する傾向があります。

そのため、フルーツや、野菜の中でもエダマメといったやや嗜好品的なものを中心に販売するようにしています。

少量生産者ですと、単価が低い作物は、作業あたりの効率が悪いためです。

「長くおけるもの」を販売する

(ドライハーブは日持ちがするため、長く販売できる)

また、生鮮食品は、置いておく期間が限られますが、加工品などは、比較的長くおいておくことができます。

生産したハーブをドライにし、ハーブティーとして販売しています。

少なくなったら、補充し、長期間販売することが可能です。

爆発的には売れませんが、少しずつ確実に売れていきます。

なお、ドライハーブの販売には、保健所への届出が必要になります。

「被らない」ようにポジションを明確にする

(有機農産物も品目を増やしてきています)

売れる確率を上げるために、基本的には、他の出品者と「被らない」ように作物、品種単位で、なるべくずらすという方法をとっています。

例えば、ブルーベリー、トマトやエダマメなどは、他の出品者と基本的に時期がずれるようにしています。

ただし、加温設備で時期をずらすということは、設備的がなく、私にはできません。

無理をすると食味も落ちるため、無理のない範囲で、主に品種と栽培方法で工夫しています。

変わった作物をつくるというよりは、メジャーな作物で、ほんのちょっと時期がずれるような工夫をしています。

果物や野菜については、保守的な人の方が多く、対面販売などでなければ、変わった作物はあまり売れないためです。

野球で例えるなら、ストライクゾーンを大きくはずさずに、ボール1個分だけずらすみたいなイメージです。

ナイヤガラブドウは、けっこう美味しくできるのですが、県外者の知名度が低く、隣にシャインマスカットやナガノパープルがあるため、見劣りしてしまい、ほとんど売れませんでした。

(あまり売れなかったナイヤガラブドウ)

また、被ってしまうと、単価が他の単価と比較されます。

直売所の中には、楽しみで出品していて、採算度外視のような価格で販売する人もいます。

被っているほど、単価がほかの出品者の影響を受けやすくなってしまいます。

また、有機JASの認証をとった作物も徐々に増やしているため、オーガニック農産物の部分での差別化も図っています。

これも「被らない」工夫です。

それでもなるべく「伝える」

(少しかわった品目、品種などは、なるべく説明する)

ボリュームは制限されてしまいますが、シールなどで、なるべく「伝える」工夫もしています。

イラストや説明も可能なかぎりしています。

まとめ

(秋までとれる露地トマトの品種も栽培)

情報量が限られる直売所は、私にとっては「苦手な場所」です。

そのため、現状では、合間の販売、サブの収入としています。

しかし、苦手な直売所でも品目、時期、有機認証などで自分のポジションを工夫することで、それなりに売上を上げることができました。

また、いろいろなことを試せるため、おもしろいです。

直売所には大変感謝しております。

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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