防鳥ネットの無いブルーベリー農園の鳥の様子~その3 カラス編~vol683

ブルーベリー
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脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。

農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。

有機JAS認証を取得した「オーガニックブルーベリー」を栽培しています。

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ブルーベリー栽培では防鳥ネットを使用することが多いと思います。

私が以前、働いていた農業法人でも防鳥ネット使用していました。

鳥の被害には、警戒音を用いた装置であったり、猛禽類に似せたカイトのようなものなどなど・・・本当いろいろな対策が検討されてきています。

それでも防鳥ネットは依然として、最も効果的な対策だと思います。

一方で、防鳥ネットは、面積が多いと、資材の費用がかさんだり、ネットの展開や収納多くの労力が負担となることがデメリットです。

実は、ブルーベリーの森あづみのは「防鳥ネットのない」ブルーベリー農園です。

2021年に開園し、収穫を始めて以来、メインとなる圃場は、基本的に防鳥ネット無しで運営してきています。

「防鳥ネットのない」ブルーベリー農園における考え方や鳥の状況、対策などについて、書いてみました。

少し長くなるので、鳥の種類別に記事をわけて、解説していきたいと思います。

今回は、「カラス編」です。

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カラスはブルーベリー栽培では「強敵」

カラスは、うちのブルーベリー農園では、最も「強敵」だと私は考えています。

理由は以下のとおりです。

  • 体が大きいため食べる量が多い
  • 群れでくる場合がある
  • 賢い

ブルーベリーの森あづみのには、頻度は、それほど多くありませんが、カラスが現れることがあります。

スズメは被害の期間が限定されます。

ヒヨドリは、縄ばりがあるため、個体数が限定され、被害量が少ない。

一方、カラスは、これらの鳥よりも、被害量が増える可能性があると言えます。

実際のところはどうでしょうか。

これまでの、経過や対策について、具体的に紹介します。

ブルーベリーの森あづみのカラス被害の特徴

日本で見られるカラスは、5種類いるのですが、普段私たちがみかけるカラスのほとんどは「ハシブトガラス」、「ハシボソガラス」のようです。

くちばしの太さが違うので、見分けるのはわりと簡単です。

一般的に市街地で活動するのはハシブトガラスで、農村などではハシボソガラスが多くなります。

ブルーベリーの森あづみのでみかけるカラスもハシボソガラスです。

比較的大型の鳥で、体長が50cmほどです。

雑食性で、高カロリーのエサを好む一方で、木の実などの植物もよく食べます。

実を丸ごと「収穫」し、丸のみするため、人間が収穫したみたいになりますが、多くの場合、カラスが留まっていた枝が折れるため、痕跡がわかりやすいと思います。

いい新梢(シュート)を折られるというダブルの被害になります。

カラスのブルーベリー農園内での行動パターン①

カラスは開けた場所に降下し、歩いてエサに近づく

カラスは、開けた場所に一度降下して、エサとなる目標物に近づき、飛び乗って食べるという性質があるようです。

これは、トマトやトウモロコシなどでも同様の行動のようです。

比較的旋回が苦手で、低い位置に正確に降り立つ能力が低いためではないかと思われます。

ブルーベリー農園でも、開けたレストスペース側に降り立ち、歩いて近づき、ピョンっと上に飛び乗って食べているようでした。

入口側にある開けた場所に降り立ち、最も近くにある極早生の「クライマックス」の一番近い方から、10mくらいの間に、被害が点在していました。

上から食べるので、上を向いている実しか食べれない様子です。

下に垂れて、地面近くにある実は食べやすそうなのに、手を付けていませんでした。

株周りは、下草が若干あるため、羽が触れるのを嫌うのかもしれません。

カラスのブルーベリー農園内での行動パターン①への対策

黒テグスをカラスの侵入経路へ設置

(黒テグス)

ブルーベリー農園でも同様の行動が見られたため、歩行での侵入経路に「黒テグス」を設置してみました。

カラスには黒テグスは見えないため、引っかかるようです。

黒テグスは、普通にホームセンターなどで販売しており、2000m巻で800円程です。

うちは、200mくらいしか使わないので、およそ10年分もあります。

歩行や飛び乗る高さに合わせて、地上高15cmと80cmの位置に設置しました。

ちょうど、カラスの侵入経路に品種名の看板があるため、そこにひっかけました。

一度ひっかかったら、もう来なくなった

数日内に、カラスがひっかった痕跡がありました。

テグスは、それほど強くないので、切れてしまいますが、羽毛が残っています。

その後は、姿を見せなくなり、この方面からは、テグスの設置をやめてからも、姿を全く見せなくなりました。

カラスは学習能力が高く、個体間のコミュニケーション能力も高いため、危険を学習して、共有してくれたのかもしれません。

なお、鳥類全般に「羽がひかかる」というのを、極端に嫌う傾向があります。

鳥の羽は鳥の生活にとって、最も重要で、ケガをすると生死にかかわるからかもしれません。

また、この「見えないもの、予期できないものに、羽がひっかかった」という経験が重要のように思います。

今後、黒テグスの有無に関わらず、警戒心を持ち、餌場としての優先順位が下がるような気がします。

観光農園なのでテグスは取り外し式に

ちなみにテグスは、人間にも見えないので、私も忘れていて、よくひっかりました・・・。

ブルーベリーの森あづみのは、観光農園なので、お客さんがひっかからないように、営業中は外しておいて、夕方設置して、営業前にはずすようにしました。

日中は、私とお客さんたちがいるので、基本的にカラスは来ません。

営業時間外や定休日など手薄な時間にテグスを設置していました。

テグスに金具をつけて、設置撤去がラクにできるように工夫していたので、慣れれば、10分くらいで、設置・撤去ができるようになりました。

カラスのブルーベリー農園内での行動パターン②

カラスはダイレクトにブルーベリーの樹に飛来することもある

テグスは効果的でしたが、今度は、東側の電柱付近、からブルーベリーの樹に直接飛来する事例が確認されました。

電柱のある場所は農園からは100mほど離れています。

低い位置に正確に降り立つのが苦手と思われるカラスですが、地形的に低い位置にある電柱から飛ぶことで、5mほどある高低差を利用して、樹に飛来しているようでした。

(電柱のある位置の標高は、圃場より5mほど低い位置にある。高低差を利用していると思われる)

ダイレクトにブルーベリーの樹に飛来する被害は限定的

カラスがダイレクトに留まれる樹は少ない

しかし、被害は限定的でした。

東側(電柱側)の端から、10mくらいの間に、ぽつぽつと数本の被害がある程度でした。

また、留まった枝から、届く範囲しか食べれないので、被害を受けた樹も、一部しか食べられていません。

被害木を、よくよく観察してみると、共通点がありました。

比較的、太目の主枝が高い位置で、外側に開いて、上部にやや空間のある樹形です。

おそらく、カラスは体重があるため、比較的安定して止まれる樹を選別して、飛来しているものと考えられます。

当然ながら、樹形は様々で、カラスの留まりやすい樹ばかりではありません。

また、被害が周辺部、森で言えば林縁にしか見られず、中心部分は避けているように見られます。

こういった理由で、被害は限定的になったと推察されます。

カラスは通路には降り立たない

何故かわかりませんが、カラスはブルーベリー間の通路には、ほとんど降り立たないようでした。

カラスのような体の大きい鳥は、飛ぶために助走距離が必要になります。

そのため、通路におりてしまうと、通路の前後方向にしか飛べませんので、逃げる際に飛ぶ方向が限定されます。

逃げるコースによっては、羽が枝にひっかかるかもしれません。

このような、空間は好まないのかもしれません。

ブルーベリーの樹が大きくなり、通路がせまくなってきていることも影響しているかもしれませんので、樹の生長段階でも違ってくるかもしれません。

この辺りは、大型の鳥の悩みなのか、樹の間をうまく飛ぶスズメやヒヨドリとは対照的です。

稲刈りが始まるとカラスは姿を見せなくなる

(稲刈りの時期は、カラスが田んぼに多く集まる)

近所の電線にカラスが集合していることがありました。

何故なのかわからなかったのですが、しばらく観察してみると、稲刈り後の田んぼに飛来し、虫か何かを食べています。

9月上旬から、周囲の田んぼが稲刈りを始めます。

そのせいなのか、9月からは農園周辺でカラスをみかけることが、ほぼなくなりました。

当然かもしれませんが、しっかりとエサの優先順位をつけているように思います。

また、近所でリンゴなども熟してくるため、相対的にブルーベリーの優先順位は下がっているのかもしれません。

スズメが稲穂が実るとブルーベリー園には見向きもしなくなるように、

周辺の農地などの状況によって、カラスの行動は変わっているようです。

カラスの評価まとめ

開けた場所とブルーベリーの栽培地が接している場合は、黒テグスを張るのが有効だと思います。

直接ブルーベリーに飛来するケースも見られましたが、被害量は限定的で、問題になる被害ではありませんでした。

現状では、黒テグスの設置で問題なさそうです。

そもそも、ブルーベリーの樹は、ブッシュ状で、カラスが乗るには不安定で食べにくい樹形をしているように思います。

実も小さいため、大型の鳥には効率が悪いかもしれません。

しかし、開けた空間から、悠々と歩いて近づけるような、簡単に食べれる環境を作ってしまえば、被害は大きくなると思われます。

(隣接する農地にはカラスの足跡が見られる。ブルーベリー園との境には柵とテグスが張ってある)

鳥獣害は地域差が大きいものです。

周辺で作られている作物などの立地条件、群れによる行動の違いなどの地域差、収穫時期などの違いもあるかと思います。

ここまでは、あくまで、ブルーベリーの森あづみのの事例ですが、何等かの参考事例となれば幸いです。

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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