防鳥ネットの無いブルーベリー農園の鳥の様子~その2 ヒヨドリ編~vol680

ヒヨドリの画像 ブルーベリー
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脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。

農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。

有機JAS認証を取得した「オーガニックブルーベリー」を栽培しています。

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ブルーベリー栽培では防鳥ネットを使用することが多いと思います。

私が以前、働いていた農業法人でも防鳥ネット使用していました。

鳥の被害には、警戒音を用いた装置であったり、猛禽類に似せたカイトのようなものなどなど・・・本当いろいろな対策が検討されてきています。

それでも防鳥ネットは依然として、最も効果的な対策だと思います。

一方で、防鳥ネットは、面積が多いと、資材の費用がかさんだり、ネットの展開や収納多くの労力が負担となることも多いというデメリットもあります。

実は、ブルーベリーの森あづみのは「防鳥ネットのない」ブルーベリー農園です。

2021年に開園し、収穫を始めて以来、メインとなる圃場は、基本的に防鳥ネット無しで運営してきています。

「防鳥ネットのない」ブルーベリー農園における考え方や鳥の状況、対策などについて、書いてみました。

少し長くなるので、鳥の種類別に記事をわけて、解説していきたいと思います。

今回は、「ヒヨドリ編」です。

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時々現れるヒヨドリ

かつてヒヨドリは、渡り鳥と言われていましたが、最近は留鳥となる個体も増えており、留鳥と考えた方がいいと思います。

ブルーベリーの森あづみのには、頻度は、それほど多くありませんが、ヒヨドリが現れることがあります。

立地条件が良いこともあると思いますが、2年前よりは、ヒヨドリの少し出現率が上がった印象があります。

ブルーベリーの森あづみのヒヨドリ被害の特徴

ヒヨドリは、スズメより、大きく、体長が20cmほどの小鳥です。

ヒヨドリは、実を丸ごと「収穫」し、持ち去ります。

そのため、食ベ後が非常にわかりにくく、シーズン中は、お客さんや、自分でも収穫するので、食べ跡だけでは、見分けるのは不可能です。

そんなわけで、被害量は把握しにくいという特徴があります。

しかし、シーズン中は、私は、日中はほぼ、農園に居ます。

早朝も産直販売の収穫を、私と妻ほぼ毎日しているため、ヒヨドリみかけた出現率を目安に、考えることができます。

以前よりは少し増えた印象です。

ブルーベリーの樹が成長して、「逃げ場」としての機能が高まったのかもしれません。

正確には、定量化できていないため、来年、詳しく調査してみようと思います。

農業とかけ離れているかもしれませんが、学生の頃に野生鳥獣管理学研究室にいた頃の血が騒ぐのかもしれません(笑)。

この時期のヒヨドリは一体何をしているのか?

夏はヒヨドリは繁殖期

この時期のヒヨドリは、ほかの雑食の鳥と同様に繁殖期にあたります。

ヒヨドリは雑食の鳥ですが、普段より、繁殖期のヒヨドリは、たんぱく系のエサをより多く食べるようになり、雛にもたんぱく質のエサを中心に与えます。

主に小型の虫などなど、です。

スズメ編のコピペのようになってしまいましたが・・・雑食の鳥には一般的な特徴のようです。

とはいえ、ヒヨドリは、果実などの糖類を好みますので、ブルーベリーの実ももちろん食べます。

普段よりは、果実などの割合が減る時期ということです。

ブルーベリーに猛禽類がいるとヒヨドリは出てこない

ブルーベリーの森あづみのには、上空にトンビが飛翔していたり、猛禽類をけっこう見かけます。

オオタカをみかけたこともあります。

森林に近接した開けた平野なので、猛禽類のエサ場となりやすい立地なのかもしれません。

猛禽類が出現した日は、ほぼ、ヒヨドリは姿を現すことはありません。

スズメは、猛禽類がいても、平気な個体もたまに見かけることがあります。個体により個性があるみたいです。

スズメの方が、小回りが利くため、逃げ切れる自信があるのかもしれません。

ヒヨドリは個体数が増えにくい

ヒヨドリは縄張りをもつ

ヒヨドリは、繁殖期には縄張りをもち、半径1km程のようです。

つがいで子育てをし、縄張りに他のヒヨドリが現れると、激しく声を上げて追い払います。

私も何度か目撃しました。

つまり、少なくとも、農園(約50a)には、ヒヨドリの縄張りは、1つ。

現れる個体は、つがい2羽+子どもということになります。

実際に現れるときは、1羽もしくは、つがいで2羽現れます。

群れでくる鳥とは違い、ヒヨドリの場合は、出現する個体数が増えることが無いというのが重要なポイントです。

ヒヨドリが一日に食べる量

ヒヨドリが一日に食べる量は乾燥重量で12g程度と言われており、これを実などの水分のある重量に直すと60g程度になります。

ここで、試しに、ヒヨドリがブルーベリーのみで、全てのエサを賄うという計算をしてみます。

例えば、つがい2羽+子ども2羽(雛なので総合2羽で換算します)

4(羽)×60(g/日・羽)×60(日)=14,400g 

およそ14.4kgの損失が出る計算になります。

うちで販売している単価は、観光農園も含めて平均するとおよそ4,500(円/kg)であることから、

収穫期間よおそ60日間の損失の合計は、

4,500(円/kg)×14.4(kg)=64,800(円)

ということになります。

ヒヨドリが一日に240gを得るためには、平均1.5(g/粒)とすると、およそ160粒ほどのブルーベリーをゲットしなくてはいけないので、出現頻度から考えても、その1/3~半分程度も難しいかもしれません。

そもそも、実際には、動物食も強くなる時期でもあり、「ブルーベリーのみ」で全てのエサを賄うことはあり得ません。

もともと、ロスになるような小粒や傷ついた実を食べていることもあるかもしれません。

総合してみると、実際のヒヨドリ被害の損失量は、すごく安全側にみても2~3万円程度以下になるのではないかと思われます。

防鳥ネットの資材費用と、労力よりは、かなり安くなるのではないかと推測されます。

ただし、全体の量が少ない場合は別です。

例えば、庭で数本育てている場合には、全体量に対する被害の割合が大きくなるため、対策をした方がいいと思います。

全体の量が少ない場合であれば、防鳥ネットなどで対策をするのことも容易になります。

ヒヨドリの評価のまとめ

ヒヨドリは、被害が若干みられるものの、出現する時期は繁殖期にあたることから、縄張りをもつヒヨドリは個体数は増えにくい。

繁殖期に動物食が強まる。

そのため、被害量は少なく、増えにくい。

さらに、今のうちの農園のブルーベリーの収量は、毎年、すごい勢いで増えています。

ヒヨドリ被害は、個体数が増えないため増加しにくい。

つまり、今後ブルーベリーの収量が増えるほど全体に対する被害率が減っていきます。

ラビットアイ系ブルーベリーの豊富な収量で十分にカバーできそうです。

総合的に観て、今のところ、ブルーベリーの森あづみのでは、ヒヨドリの被害量は軽微であり、問題にならないと言えます。

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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