脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。
農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。
私は、ブルーベリー、ヘーゼルナッツ、ハーブの栽培農家ですが、
無農薬無化化学肥料で自家消費の野菜も育てています。
秋と言えば「葉物」が中心になります。
しかし、葉物のデメリットは、「日持ちしない」ことです・・・
一度にたくさんとれても、家庭では消費しきれないことがあります。
私も何度も経験があります。
試行錯誤の末・・・家庭菜園では、もてあまし気味の「葉物」をバランスよく少しずつ食べる方法を考えてみました。
「間引き菜」を中心に食べる葉物栽培
一般的にアブラナ科などの葉物は、1cmほどの間隔で種をまき、
成長とともに間引きをしながら、最終的に10~15cm程度の間隔にし、収穫します。
間引き菜がもったいないので、食べているうちに、
「成長しきった葉物より、フレッシュな間引き菜の方が美味しい。」と思うようになりました。
成長しきった葉物は、若い間引き菜と比較すれば、若干ですがアクのようなクセがでてきます。
化学肥料でも有機肥料でも、肥料を多く与えると、さらにえぐみのようなものがでてきます。
私は無肥料栽培で育てていますが、それでも間引き菜と比較すれば成長したものは、ややクセのようなものがでてきます。
さらに、成長しきった葉物は、葉の数も増えますが、傷んだ葉などを取り除く手間がかかります。
間引き菜は丁寧に収穫すれば、そのまま洗うだけで、サラダなどに使えます。
成長にあわせて、少しずつ間引いていけば、収穫時期を集中せずに、毎日少しずつ食べることができます。
少し遅い時期にアブラナ科の種をまく
この間引き菜を中心に食べる栽培方法はコツがあります。
少し遅めの時期に、無肥料で育てることです。
私の住んでいる長野県安曇野市ですと、だいたい10月上旬くらいに種をまくと、
気温が下がってくるので、11月下旬くらいにかけて、ゆっくりと成長します。
葉物栽培は、慣行栽培でも有機栽培でも、比較的、短期間で成長させることが多いようように思いますが、
「間引き菜栽培」は、そもそも大きくする必要がないので、無肥料であえて、ゆっくりと栽培します。
間引き菜を中心に食べるので、ゆっくりと成長してもらった方が都合がいいです。
無肥料栽培の「ゆっくり成長」がメリットになります。
さらに、気温が低い時期であり、肥料分も少ないため無農薬で防虫ネットをしなくても害虫被害はありません。
ゆっくり成長する葉物を間引きながら毎日食べる
ゆっくり成長してきた葉物を間引きながら、毎日のように収穫します。
一株は小さいので、面積あたりの収量は少ないのかもしれませんが、
毎日少しずつ、一番フレッシュな状態で食べることができます。
肥料分が多いとえぐみのような味がでてしまうことがありますので、無肥料栽培の葉物、しかもフレッシュな状態のものは最高に美味しいです。
まるで、毎日、生命力をいただいているような感じがします。
サラダで毎日食べてると飽きることもあるので、3種類ほど栽培するといいように思います。
私はよく、水菜、善行寺雪菜、ワサビ菜を栽培しています。
時々、鍋やおみそ汁にも入れています。
この、少しずつ、毎日とれるというのは、出荷を目的とした経済栽培をしていると欠点になります。
収穫時期をある程度そろえないと、収穫の効率が悪いからです。
一方、家庭では少量ずつ食べたい。
一気にとれても食べきれず、傷んでしまうので、収穫は分散させる必要があります。
全く違ったアプローチが必要になります。
ちなみに、私が経済栽培しているブルーベリー。
こちらも、一粒一粒が違うタイミングで熟してくるので、収穫の効率が悪い作物であり、基本的に出荷向きではないと考えています。
しかし、観光農園、摘み取り園とした場合、それは大きなメリットになります。
摘み取り園では、長い期間をかけて少しずつ熟して、一気に実がなくならない方がいいからです。
家庭果樹としても同様にメリットです。
毎日、デザートにすることができます。
このように、目的にあわせて、作物の特徴を活かしていくことが大切だと考えています。
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