ブルーベリー幼木の剪定、一年後の伸び方はどうなった?というモニタリング~vol798

ブルーベリー
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脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。

農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。

有機JAS認証を取得した「オーガニックブルーベリー」を栽培しています。

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ブルーベリーの幼木の剪定は、伸びた枝を切り詰める「切り返し剪定」を行うことが多いと思います。

切る位置によっての枝の伸び方(角度)がかわってきます。

一年度の様子をモニタリングしてみました。

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幼木は切り返し剪定をする

ブルーベリーの幼木の剪定は、樹の成長を促すための剪定です。

植えつけてから、2~3年程度、まずは樹を大きくし、実をつけても耐えられるよう丈夫な樹に育ってもらいます。

成長を促すために、伸びた枝の1/2~1/3ほど残して切り詰めます。

(切り詰めた、ブルーベリーの幼木)

剪定の分類的には「切り返し剪定」と言うようです。

枝のつけ根から切るのは、基本的には「間引き剪定」です。

ブルーベリー以外の果樹でも植え付け時に切る返すことはあります。

しかし、育成中に枝を切り詰めるのは、ブルーベリーならではな気がします(私が知らないだけかも知れませんが・・・)。

切り返すときの芽の向き

元々の枝の角度で切る位置を変えていた

これまで、私は、幼木の切り返し剪定をする時は、もともとの枝の伸びている角度によって、切り詰める位置を変えていました。

枝が、概ね45度より、立っている場合は、外側の芽の上で切り返していました。

枝が概ね45度よりねている場合は、内側の芽の上を剪定していました。

一年後、実際に伸びている状態で検証してみました。

実際に枝はどう伸びたのか

一番上の、樹の中心部から外側を向いている芽(外芽)は、狙い通りの方向に伸びていましたが、

上から二番目の内側を向いている芽(内芽)は、芽の方向に沿ってわずかに内側に伸びた後、もともとの枝と、ほぼ同じ角度に伸びていました。

図解すると次のとおりです。

いい角で、内側があまり混まない樹形になっているので、良さそうですが、内側を向いている芽はイメージよりは内側を向かないのが実際でした。

次に、剪定前のもともとの枝の角度がねている場合はどうでしょうか。

切る前の枝の角度がねているものは、一番上の内芽はいい角度で伸びていました。

樹形が立ち気味に修正され、これも狙い通りでした。

写真の角度がわかりにくくてすいません・・・・。

これを図解すると以下のとおりです。

これは、イメージ通りです。

植物ホルモンで説明がつきそう

何故、「縦むき」の場合はイメージと少し違ったのでしょうか。よく考えてみると植物ホルモンで説明できそうです。

植物ホルモンとは、植物の体内で作られて、植物の生育に大きく影響をする物質です。

剪定をすると、植物ホルモンの動きが変わるため、生育にフィードバックされます。

成長点の伸び方は「オーキシン」という植物ホルモンで説明ができそうです。

オーキシンは、植物を重力と逆方向に立てたり、発根、一番上の成長点が伸びやすくなる「頂芽優勢(ちょうがゆうせい)」といった現象に関与しています。

今回の切り返し剪定の結果をオーキシンの流れでみています。

切り詰める前の枝が立ち気味の場合は、外芽の上で切っています。

外芽は一旦、芽の方向に伸びますが、オーキシンの濃度の差によって、徐々に上を向いて伸びますす。

2番目の内芽も、一旦、内側を向きますが、オーキシンの濃度の差で、そのまま内側に直進することなく、もともとの枝に近い角度で伸びていったようです。

一方、もともとの枝の角度がねている場合は、内芽の上で切っています。

この場合は、オーキシン濃度の差で、内芽が上に向かって素直に伸びています。

これにより樹形が立ち気味に調整されています。

2番目の外目が、あまり伸びていなかったのは、上の枝の陰になっていたり、立ち上がるために、オーキシンの消耗が葉がげしいことが原因かもしれません。

幼木の剪定位置の結論

縦むきの場合の生育イメージが違いましたが、結果だけみれば、いい樹形へ誘導できたと言えます。

正直なところ、「芽の向き」ということにとらわれ過ぎて、植物ホルモンの働きまで考えが及んでいませんでした。

枝の伸び方からは、最低限、元々の枝の角度がねているときに、外芽の上で切らないようにするということを気を付けていれば問題ないのかもしれません。

切り詰める枝が、立ち気味の場合で、内芽の上で切っても、そのまま芽の方向で内側に伸びていくわけではないため、外芽の上でカットした場合と、極端に大きな差はないように見えます。

一方で、樹形が直立性の品種の場合、品種によっては、立ち気味にしすぎると、内側が混みあったり、花芽が少なくなる場合もあります。

全体的に直立気味になる品種で、もともとの枝の角度が立ち気味の場合は、外芽の上で切った方が、よりいいのかもしれません。

そう考えると、基本的にこれまでの方針でいいのか・・・と、今のところ、そのように考えています。

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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