脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。
農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。
有機JAS認証を取得した「オーガニックブルーベリー」を栽培しています。
ブルーベリーを植えつける間隔によって、同じ面積に植えられる本数がかわります。
ブルーベリー生産者としては、植え付ける間隔は、隣の株と干渉しない範囲で、なるべく多く植えたいのもやまやまです。
しかし、あまり無理をしても、後々後悔するため、品種や用途にあわせて設定する必要があります。
今回は、観光農園(ブルーベリー摘み取り園)でのブルーベリーの植え付け間隔について書いてみました。
なお、ここでは、地植え(地面に直接植える場合)について、書いています。
ブルーベリー植え付けの株間、列間のレイアウト
日本ブルーベリー協会編の「ブルーベリー全書(創森社)」には、以下のとおり記載があります。
品種系統 | 株間(m) | 列間(m) |
北部ハイブッシュ系 | 1.5~2.0 | 3.0 |
南部ハイブッシュ系 | 1.0~1.5 | 2.0~2.5 |
ラビットアイ系 | 2.0~2.5 | 3.0 |
とりあえず、ブルーベリー協会の資料を掲載しましたが、書籍や栽培者、国や地域などによって、わりと違いがあります。
ハイブッシュ系の通路幅を2.0m~としている場合もあったり、ラビットアイ系の通路幅を3.5~4.0mとしているケースもあります。
結局のところ、樹高、枝や根の張り具合が大きいほど、干渉しないように、間隔は広くなりますので、
品種や気候や土壌条件、栽培の目的や使用機械などのよっても、おそらく微妙にかわるはずです。
ブルーベリーの森あづみのの場合のブルーベリーの植え付け間隔
ラビットアイ系は株間2m×列間3m
ラビットアイ系ブルーベリーの場合は、株間2m、列間3mとしています。
これは、私のブルーベリー栽培の師匠である江澤貞雄さん(千葉県木更津市、エザワフルーツランド、「ど根性栽培」提唱者)に教えていただいた株間と列間そのままです。
ラビットアイ系ブルーベリーの植え付けの間隔としては、標準的な間隔ではないかと思います。
植えつけて5年目では、特に広いとも狭いとも感じておらず、ちょうど良い気がします。
ハイブッシュ系は株間1.5m×列間2.2m
ハイブッシュ系(北部ハイブッシュ系、南部ハイブッシュ系)の場合は、株間1.5m×列間2.2mとしています。
実は、今、私がもっている本には記載がなく、当時何を参照したのか覚えていなくて、正直よくわかりません。
趣味でポット栽培していたもの30株ほどを、移植しました。
もともと植え付けを計画していたわけではなかったため、なるべく間隔をせまくしたかったのかもしれません。
これについては、正直、ちょっと後悔していて、少なくとも株間も列間も+0.5mくらいはほしかったと思っています。
ハイブッシュ系は、今のところ産直販売のみですが、最近は、ハイブッシュ系もなかなか大きくなってきて、ちょっと狭く感じてきたためです。
ブルーベリー観光農園に必要な植え付け間隔は?
それでは、観光農園という視点からの植え付け間隔はどうでしょうか。
お客さんが主に通路から、摘み取るため、ここでは主に列間隔について考えます。
メインで栽培しているラビットアイ系は株間2m×列間3mで始めたときは、一言で言えば「疎」。
スカスカで寂しい感じでした。
樹がまだ小さかったからです。
3年目(植え付け2年くらい)にプレオープンしたときも、今写真をみると、さみしい感じでした。
よくオープンしたものです(笑)
5年目には、ちょうどいい感じになってきました。
乗用草刈り機で通路の草刈りをするときも、刈幅80cmで、3回通路を走って刈っていたのが、1~1.5回ほどになりました。
株間2mは、隣同士の枝が接することも、多くなりました。
もし、ラビットアイ系ブルーベリーの通路を2mにしていたら、うまく通れなくなっているところでした。
通路中央部付近からも、ひこばえが出て来ることがあり、根は通路の中央付近まで広がっているものもありそうです。
現状では問題ありませんが、狭く感じる時がくるかもしれません。
私の師匠は、ラビットアイの場合、樹が成長したら、株間で間引いて、4mにするとおっしゃっていますが、その時、大きくなったブルーベリーを間伐をする勇気が私にあるのか、ちょっとまだわからない感じです。
今のところ、通路幅は観光農園としては、ハイブッシュ系で2.5~3m、ラビットアイ系で最低3mはほしいと考えています。
余裕があれば、もっとあってもいいかもしれません。
特に間に、パラソルなどを設置する場合は、あらかじめ、広いメインストリートがあるとより、いいと思います。
「ど根性栽培」仲間の友人がやっている、山梨県北杜市のSHIZENブルーベリー園では、メインストリートのような通路があって、すごくくいいと感じました。
私が取り組んでいる「ど根性栽培」は、特に成長が速いというわけではありませんが、
今のところ、メインで栽培しているラビットアイ系ブルーベリーが、年々、ブルーベリーが大きくなる成長ステージに入っています。
リピーターのお客さんにも、成長を驚かれることが多いです。
変化が大きい時期なので、今後、考え方が変わる可能性もありますが、今のところ、植え付け間隔については、そんな風に考えています。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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