ブルーベリー「シンクイムシ」被害が少なくなった理由は? vol474

ブルーベリー
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脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。

農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。

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「ブルーベリーは害虫が少ないんでしょ?」と言われることがあります。

少ないです!

でも、全くいないわけではありません。

今回は、ほかの作物よりもちょっと少なめなブルーベリーの害虫の1つである

「シンクイムシ」がテーマです。

ブルーベリーの森あづみの の場合、シンクイムシは9月末から10月の新梢の後半の伸長期に発生することが多い印象です。

でも、今年は、少ないな~という感じです。

その理由について考えてみます。

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ブルーベリーのシンクイムシとは「メイガ類」の総称です

「シンクイムシ」とは「メイガ」とよばれる蛾の種類の総称です。

成長点を食べるので、「芯食い虫」と呼びます。

果樹の場合、シャシャンボツバメスガなどが有名です。

カミキリムシ類も、木の形成層とよばれる芯の部分を食べるので「芯食い虫」と呼ぶ人もいるようですが、一般的にはメイガ類のことをさすことが多いです。

ブルーベリーの場合、その年に新しく伸びた新梢(シュート)の先端が食害されます。

シンクイムシに新梢の先端を食べられたブルーベリー 2021年撮影

ちなみに、家庭菜園などで育てているトウモロコシは近縁種であるアワノメイガの被害に悩まされています。

そのほかダイコンを食害するダイコンシンクイムシも有名です。

今年はブルーベリーのシンクイムシ被害が少ない理由

「摘心」は無農薬でシンクイムシ対策になる?

今年の秋(2022年10月1日時点)では、ブルーベリーの森あづみのでは、シンクイムシの被害がほとんどみられません。

(2022年はブルーベリーのシンクイムシ被害がほとんどみれない)

昨年と少しかえた部分は、徒長気味の新梢を摘心して、少し抑える作業をやったことです。

(7月から8月に徒長気味のシュートを摘心)

シンクイムシの被害は、どちらかというと、栄養生長(樹を大きくするための生長)の大きい、やや徒長気味の新梢に多く発生していました。

(摘心をすると、たくさんのシュートでて先端が分岐し、収量が増える)

もしかすると、栄養生長は、植物ホルモンのジベレリンなどの活性が関わりますので、

栄養生長気味になっている、新梢の物質を感知して、シンクイムシが食べているのかもしれません。

ブルーベリーの徒長気味の新梢(シュート)の摘心はシンクイムシ対策なる可能性があります。

というか、もともとブルーベリーのシンクイムシは気にしていなかった

実は、私はこれまでブルーベリーのシュートのシンクイムシ被害はそれほど気にしていませんでした。

なぜなら、新梢の先端が枯れても、すぐにその下から、新しい枝が複数伸びて、枝が分岐して増える。

花芽の数(実の数)が増える。

樹形的には望ましい方向になっていくので、むしろ摘心してもらっているくらいの感覚でした。

(シュートの先端がシンクイムシ被害で枯れても、新しいシュートがたくさん出てくる)

ただし、自分の思うような場所やタイミングでで新梢の先端が枯れてくれないので、コントロールは難しいですが(笑)

もしかしたら、作業としてやっている摘心は、もともと自然がもっている抑止力を模倣しているのかもしれません。

自然栽培農家の岡本よりたかさんも、アブラムシについて、同じような考えをもっているようでした。

ちなみに、アブラムシも成長点に集中して食害します。

挿し木をしてブルーベリー苗をつくる場合、やっと伸びてきたわずかな新梢の先端を枯らしてしまう場合などは、あまり望ましくないかもしれません。

挿し木という行為は、自然界では発生しない人為的な行為よりの作業です。

そのため、害虫からのケアはより必要かもしれません。

少し話がそれましたが、いまのところ、シンクイムシ被害がなくなったのは、徒長気味の栄養生長を抑える摘心作業をしたことが関係していると考えています。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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