脱サラ元公務員、現在某農業法人にて、ブルーベリーの栽培の仕事をしている、長野県在住、かんざきたつやです。
今日は、品種のお話を書かせていただきたいと思います。
我が家では、自家消費の野菜を育てています。
春~夏・・・ジャガイモ、ニンジン、トマト(ミニ、中玉)、ナス、キュウリ、スイカ、カボチャ、メロン、エダマメ、インゲン(つるあり、つるなし)、トウモロコシ、
など
秋~冬(翌春)・・・ハクサイ、キャベツ、レタス、ホウレンソウ、コマツナ、シュンギク、ミズナ、タマネギ、ネギ、サツマイモ など
60㎡(0.6a)ほどしかないので量は、あまりとれませんが、区画を工夫して、わりと多品目を育てています。
秋~冬については、ほとんど、在来種か自然農法で採取された種を購入し、自分で種を播くか、播いた種で苗を育てたりしています。しかし、夏に植える、トマト、ナスなどは、購入した苗を使うこともあります。長野県での露地栽培(ハウス等の施設を用いず、屋外での栽培)では、5月初旬が概ね適期であり、3月中~下旬には、種をまき、保温しながら苗を育てることになりますが、現在我が家には、保温が徹底できる設備がないため、植えつけの時期に間に合わせるため、購入した苗を植えています。
2018年も、トマトの半分(4株)はホームセンターの購入苗を使用し、5月上旬に植えました。
トマトの残り半分(4株)は、4月上旬に種まきし、苗を育てた上、購入苗の2週間程度後の5月下旬に植えました。
私は、無農薬、無化学肥料のほか、極力肥料自体も使用しない栽培方法をとっており、潅水も極力ほどこしません。このため、とくに初期の成長は遅めになる傾向があります。加えて、本年は、梅雨の雨が少なく、7月の長野市の降水量は昨年と比較し、100mm以上も少ないという異例の気象条件でした。気温も高く35度以上の猛暑日も連日続きました。
最初に植えた購入苗は、肥料や水が抑えられた環境では、明らかに生育が悪く、途中で種まきした方の苗に追いつかれていました。また、収量も明らかに種まきした方が上回っていました。
トマトの原産地は、南米のアンデス地方であるといわれており、雨が少なく、乾燥した土地で生育していた植物だそうです。栽培では支柱をたてて、支えていますが、地を這い、他の植物を被覆しながら、広がっていく、ワイルドな実の小さいトマトが原種といわれています。このため、現在でも、多くの栽培方法で過剰な肥料分や水を避けることが推奨されています。しかし、現在出回っている多く品種は、ハウスでの、施肥、潅水を前提としており、糖度、病害虫に強いなどの利点はあるものの、野生種ほどのワイルドな環境には耐えられず、一定程度の肥料分や潅水は要求するものと考えられます。
どちらが優れているということではなく、栽培方法や環境にあった品種(種)を選択することが重要だと、改めて気づかされました。
そういえば、私が本業としているブルーベリーにいたっては、品種による違いが明確であり、収穫時期、土壌適応性、食味、などなど、ほとんど別の植物ではないかというくらいの違いを示します。
正直なところ、野菜の品種については、少しアバウトでしたが、これからは、こだわっていくポイントだと認識しました。
とくに私のような、農薬や化学肥料に頼らず、作物を含めた生物、畑の潜在能力を発揮して、健康な作物を育てることを重視する栽培方法を目指している者には、より、重要な要素ではないでしょうか。いままで、実践している栽培方法に向いていない品種に多くのことを求めていてしまった・・・という反省です。
現在は、一代交配種(通称)F1と呼ばれている品種が殆どになっており、品質が一定のものを揃えることができるなど、メリットもありますが、その形質は一代のものなので、毎年購入する必要がある、また、慣行栽培(農薬、化学肥料)を前提としてる場合も多いので、自然栽培や有機栽培などを行っている方は、栽培方法にあわない場合もあるようです。
種については、勉強中ですが、ナチュラルシードネットワーク代表の石井吉彦氏の著書「まず種から始めよ」((株)ココロ)などは大変参考になります。
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また、参考までに、私がよく購入している、自然農法の種のサイトを紹介します。
○公益財団法人 自然農法国際研究開発センター
・・・トウモロコシの「モチットコーン」ニンジンの「筑摩野五寸」などは、少肥料でよく育ちます。発芽も良いです。ミニトマトの「チャコ」もオススメです。
○たねの森
・・・ミニトマトの「スウィーティーチェリー」などは原種さながらの樹勢がありながら、とても甘いです。キャベツの「ホルシュタイナースプラッター」「サボイキャベツ」というのも、少肥料で育ち、食味のよいものでした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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