脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。
農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。
有機JAS認証を取得した「オーガニックブルーベリー」を栽培しています。
私が栽培している作物、品種は、基本的に「育てやすいもの」しか育てていません。
興味があって、少量生産でテストしている作物もありますが、メインとなっている作物は、基本的に育てやすいものです。
その理由について、書いてみました。
育てやすいものを適地・適期に育てる
私の農業は「育てやすい作物や品種を適地、適期に育てる」ということを基本としています。
ブルーベリーも、ハーブも野菜も同じ方針です。
もちろん、自然相手なので、実際にはいろいろな不測の事態があります。
独立就農して5年くらいなので、この道、何十年というベテランでもないので、
当然、経験や知識などのリソースにも限度があります。
しかし、だからこそ・・・どうすれば、最初から失敗の確率を下げられるかを、
作物、品種を選ぶ段階や、栽培する場所を選ぶ段階でかなり検討しています。
これらの要素によって、栽培の難易度が全くかわってくるためです。
「簡単なこと」が価値がないわけではない
言い換えれば、なるべく、なるべく「簡単なこと」をしようとしています。
簡単という言葉が御幣を生みそうですが、簡単なことには、決して価値がないわけではありません。
簡単に栽培できるということは、植物の性質や環境に対して、それほど無理のないことができているとも言えます。
そもそも栽培は、人為的な行為です。
作物は、太陽エネルギーや土壌や多くの生物の力をお借りして、育っていますが
作物を育てるという、特定の目的を持たせた時点で、自然の生態系や植生とは似て非なるものです。
どの程度、どの範囲で、人間の都合よくコントロールしたいかによって、様々な栽培方法が存在します。
一概には言えない部分もありますが、一般に、コントロールする要素や範囲が強くなればなるほど、エネルギーや労力がかかります。
人の手をたくさんかけなくても、難しいことをしなくても、目的を達することができるということは、
自然のしくみからは、大きくはずれていないということでもあります。
また、そういった方法や作物や品種は、持続可能とも言えるかもしれません。
何故か、人は「難しいことをしている」方が「価値がある」と錯覚してしまいがちです。
もちろん、難しいことには価値があるとは思いますが、
なるべく簡単に栽培できることにも、すごい価値があると私は考えています。
誰でもできるものを誰にもできない形で提供する
もしかしたら、私の栽培しているものは、ある程度、時間さえかければ、「誰にでも栽培できる」かもしれません。
しかし、誰にでも、私と同じように販売できるかどうかは、また別の問題です。
栽培は農業というビジネスの大切な一要素ではあるものの、全てではありません。
集客や販売まで含めて農業だと私は思っています。
最初は自信も無くて、手探りで始めた、集客や販売も、
「この素敵な農園に行ってみたい。」
「子どもが喜びそう。」
「栽培方法に興味があって・・」
「ハーブティーが素敵」
「この人がつくっている作物を食べてみたい。」
こういった、理由でお求めいただけるようになってきて、
また、嬉しい感想もいただけるようになり、少しだけ自信がついてきました。
誰にもできない形で売るということ、それは、あなただからできることです。
そのためにも農業、農園や作物の魅力を、何よりも「あなたの魅力」を伝え続けていくことでもあると私は思っています。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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