脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。
農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。
私たち日本人は、ほとんどの場合、子どものころから
「人に迷惑をかけてはいけない。」と教わってきます。
私もそういうごく普通の家庭で育ってきたわけですが・・・
一方で、他の人のお世話になりながら、人気者の人もいるように思っていました。
その理由について、ちょっと納得できるものをみつけたので、シェアしたいと思います。
嫌われてる人にお世話になってみたベンジャミン・フランクリン
1700年代に活躍した、アメリカの政治家(作家、科学者など多才)、ベンジャミン・フランクリン。
アメリカ合衆国の創案したことで有名です。
フランクリンがペンシルベニア州の州会議員だった頃に、別の議員から、激しい非難を受けている時期がありました。
しかし、フランクリンは、その議員のもつ膨大な蔵書に、貴重な本があることを知り、
ぜひ拝借したい旨を伝えました。
相手も、すぐに本を送ってくれて、後ほどフランクリンは手紙を添えて、感謝の気持ちを伝えました。
その後、関係は良好になり、友情が芽生えたそうです。
普通なら嫌われている人にお願いをするのはためらいますが、
よほど、その本にコミットしていたのか、人間の脳の仕組みを良く知っていたのか、
定かではありませんが、とにかく、うまくいったようです。
人間の脳は強制的に「行動」と「考え方」を一致させる
なぜ、フランクリンのような出来事が起こったのでしょうか。
それは、人間の脳の働き、クセによるものです。
人間の脳は「行動」と「考え方」の不一致を嫌います。
もし、不一致であれば、どちらかを併せようと調整してしまいます。
フランクリンの例でいえば、
フランクリンの世話をするという「行動」をとった後に、
後付けで、自分が世話をするしている人を自分が嫌いなわけがない・・・
と、「考え」の方を修正してしまうようです。
フランクリンにもいいところがあるし・・・とか、さらに行動の「理由」をつけたしていきます。
行動心理学の実験でも、お願いごとをした集団とそうでない集団では、前者の方が好意的な感情をもつ確率が高くなるそうです。
「人のお世話になるほど好かれる」のはごく自然なこと
以上のことから、
人に迷惑をかけたり、お世話になると、何故か人に好かれてしまうのは、
「行動」と「考え方」を一致させようとする、脳のしくみからは、自然なことだと言えます。
但し、フランクリンのように、しっかりと感謝を伝えたり、喜びを伝えるという、相手へのリスペクトは前提だと思います。
そもそも、お世話になること自体は、むしろ好かれることだと思うと…
とても、世の中がポジティブに見えてきます。
過度に「迷惑をかけないように」と身構えているよりも、より幸せな気がします。
たくさん、たくさん、人のお世話になってもいいみたいです。
あれ?この理論からすると・・・
もしかして、子どものお世話をすると、もっともっと子どもが好きになっていくのでしょうか?
それも、またすばらしい仕組みです・・・。
今回の記事は
「影響力の武器 実践編~イエス!を引き出す60の秘訣~第二版」(S・マーティン R・B・チャルディーニ N・J・ゴールドスタイン 著曽根 寛樹訳 安藤清志 監訳 誠信書房)
を参考とさせていただいております。
数年前に読んだのを読み返していました。
3冊シリーズですが、個人的には第二版の実践編が一番好きです。
マーケティングにもかなり役に立つ名著です。
最近、コミック版を発見してびっくりしました。
何でも漫画になる時代・・・・
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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