脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。
農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。
ブルーベリーの森あづみのは、無農薬で自然の力を活かして栽培しています。
いわゆる「害虫」も、もちろん発生しますが、天敵も豊富なので害虫を抑えてくれます。
天敵がすみやすい環境を整えることで、年々とても育てやすくなっていると感じています。
最近になって、ブルーベリーに食べ跡があっても、「本人(害虫)が不在」というケースをよくみかけます。
その原因について考えてみました。
ブルーベリーに食べ跡はあるのに「本人不在」な害虫たち
時々、「ドクガ」がふ化したタイミングでみかけることがあります。
蛾の卵は、ものすごくたくさんの卵の塊なので、ふ化直後はものすごくたくさん幼虫がいるようです。
ちなみに、ドクガは集団でいると食欲が増す性質があるため、数を減らすだけでも食害を抑える効果があります。
ところが、食べ跡だけみかけるケースの方が多く、一体これだけのガの幼虫はどこに行ったのだろうか?
誰もいないのです・・・。
幼虫が生き残れる確率は0.2%?!
実は、生態系の機能が壊されていない状態では、
蛾や蝶の幼虫が、卵からふ化して蛹になれる確率は0.2%だと言われています。
1000匹に2匹の確率・・・
ほとんど生き残れないんです。
蛹になったとしても、寄生バチに寄生されていることもあるので、成虫になれるのは、もっと少ないはず。
そう考えると、成虫までなれた個体は、「奇跡の成虫」だと言えます。
おそらく、ふ化したドクガたちは、ほとんどが天敵に食べられてしまったのでしょう。
ブルーベリーの森あづみのの環境が自然の生態系に近くなってきているのかもしれません。
常に天敵の脅威にさらされるから、生き残るために必要だから、たくさん生まれる。
でも、天敵が少ない状態なら、大発生するというのが、害虫の大発生です。
農地は、人工的な環境なので、一般的にこの状態になりやすいと考えられます。
さらに農薬や除草剤で、さらにこの状態をうみやすい、とも言えるのかもしれません。
農業は自然の生態系を作っているわけではなく、作物など、目的物があります。
そのため、どのような栽培方法でも、全てを自然の形にはできないのかもしれません。
それでも、自然を模倣しながら、そういった環境に農地を近づけていけるように努力していきたいと考えています。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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