脱サラ、元地方公務員、最近まで某農業法人にてブルーベリーの栽培をやっておりました。かんざきたつや、36歳です。
現在は、農業法人を退職し、独立起業の準備をしており、子どもたちの笑顔あふれる、「やすらぎと思い出づくりをお手伝いするブルーベリー農園」を創るべく、日々まい進しております。
脱サラ(脱公務員)の経緯や、農業、そしてブルーベリー観光農園を志した経緯、やりたい農園のコンセプトなどについては、以下の過去記事をご覧ください。
起業のため、某農業法人を退職し、現在は、ブルーベリー観光の開園準備を本格的に始めており、長野県安曇野市で農地を探しています。
ご協力頂いている皆さま、本当にありがとうございます。
こうご期待☆
本日、東京ドームシティ内にある劇場、シアターGロッソにて、
「快盗戦隊ルパンレンジャー VS 警察戦隊パトレンジャー」のヒーローショーを見てきました。
TVシリーズを演じている俳優たち出演であり、子どもだけではなく大人たちも大興奮。
興奮冷めやらぬまま、感想を書こうかとも思ってしまいましたが・・・
「自分の思い120%」の記事になりそうだったので、自分をちょっと冷静にする意味でも、少し違った視点から考察してみようと思います。
ヒーローショーに見るビジネスの設計
シアターGロッソへの生まれ変わり
かつては青空ヒーローショーだった
「シアターGロッソ」は東京ドームシティ内にある屋内シアターであり、ヒーローショーを中心に上演されています。
以前も「スカイシアター」という施設でヒーローショーが行われていましたが、その名のとおり屋根がなかったため、雨天でショーが中止になることもありました。
また、自由席であったため、当日は、朝早くからの場所とりの列ができ、割り込みなどのトラブルが発生するなど、問題点が多くありました
スカイシアターを廃し、2009年4月に新たな劇場として「シアターGーロッソ」がオープンしました。
雨天で中止になることもなく、寒暖の影響も受けない屋内シアターであるため、安定してショーを上演することができるようになり、全席指定とするなど、観覧環境を整えることで、来場者数の増加につながりました。
ヒーローショーだけではない
また、立体構造の舞台で、様々な演出も可能となっており、土日、祝日や大型連休が中心となるヒーローショー以外の公演も行われるようになりました。
AKB48やゲームソフトの世界を舞台化した作品なども上演され、様々な客層へ広げることができました。
レジャー事業が苦戦を強いられるなか、様々な視点から工夫された成功事例だと思います。
東京ドームシティを運営する㈱東京ドームは、東京ドームの賃借料を主な収入源としていており、東京ドームも用途の拡大により、施設の稼働率が高く維持され、堅調な運営をしています。
そのノウハウが活かされているのかもしれません。
ビジネスの基本設計からみるシアターGロッソのヒーローショー
話を本日のヒーローショーへ戻します。
成功しているビジネスは基本設計として、
「新規顧客獲得」「客単価」「リピート率」の3つがうまく機能していると言われています。
顧客を獲得しても、客単価が低ければ収益が上がらない、リピート率が低ければ、新規顧客獲得のため経費が膨大になります。
この3つのバランスが悪いと、ビジネス安定しないと言われています。
ざっくりとですが、本日ヒーローショーで行われていたものをみていくと
新規顧客獲得
- TVシリーズの放映やCM
- 子ども向け雑誌への掲載
- TVシリーズの俳優本人出演(大人はこれに魅かれるのでは?)
TVシリーズの放映自体が新規顧客獲得になります。
直接的な広告はTVシリーズでのCMが中心だと思われますが、TVシリーズを見ている時点ですでに見込み客ですので、シンプルに有効だと思われます。
また、子どもが行きたくても、大人が実際に行動をおこさなければショーに出かけられませんので、「子どもを喜ばせたい」という気持ちに加え、ちょっと背中を押す「俳優本人出演」は有効ではないでしょうか。
大人だって、かっこいい、カワイイヒーローに会いたいのです。
客単価
- 記念グッズの販売(限定多い)
- 貸し衣装を着ての記念撮影
- ポップコーンなどの食品販売
- ゲームなどができるスペース(有料)
実際に行ってみると、この部分がもっとも手厚く感じました。
そもそも子どもをもつ親は、子どもの「今しかないもの」に対して、財布の紐が緩くなることが多いのではないかと思います(私もです・・・)。
今の姿を記念に!とかいって、スタジオとかで記念撮影をします。
限定品なども「最高の思い出」にしてあげたいという愛から(?)飛ぶように売れます(私もです・・・。)
有料の遊べるスペースには、ヒーローのおもちゃを自由に遊んでいいコーナーがあり、隣接する売店にはそのおもちゃが販売しています。
遊んだら、欲しくなる。それが人間です・・・・(私もです・・・。)
客単価アップというと、いろいろ買わされるようなたネガティブな印象もあるかもしれませんが、より満足度の高いサービスとするためという意味では、決して悪いものではないと個人的には思っています。
リピート率
- 上演前に次回シリーズのCM
- 次回シリーズのグッズをプレゼント
- 一度連れてきてもらった子どもは、自分に子どもができたら連れてきたくなるのでは?(長期的スパンのリピート客)
次回シリーズへつながるような演出がされていたり、クリアファイルなどのグッズを無料でプレゼントしてくれたりします。
また、最大のリピートだと思ったのは、多分一度ここにつれてきてもらった子どもは、自分の子どもも連れてきたくなるのではないかと思いました。
だって自分が超よろこんだことをやってあげたい・・・と思いませんか?
(歴代のヒーローがずらり。私の子どもの頃のヒーローもいました。子どもたちも、自分が親になって戻ってくるのかな・・・)
まとめ
シアターGロッソのヒーローショーでは、様々な工夫で、バランスのとれたビジネス設計がされていると思いました。
また、全席指定で場所とりなどの必要がなく、全天候型で中止の恐れもないことは、
地方からも安心していくことができます。
子連れで、その場所に行って見れないのが何よりも嫌なので、予約すれば必ず見れるという安心感は地方客の獲得には有効であり、オンラインでチケットが獲得できること、新幹線などで長距離移動の負担が少なくなっているといった、昔よりもインフラが整っていることも地方客の獲得には有利に働いていると思います。
シアターGロッソ自体も様々な用途に活用され、客層も広がっていることも併せて考えると、以前より確実に、商圏が拡大しています。
ヒーロー業界も、決して安泰ではなく、シリーズの人気度によっても、観客動員数やグッズ販売にかなり影響が出るそうです。
客単価が上昇していても、少子化といった子どもの絶対数も長期的には影響してくるかもしれません。
最近少し、感じていたのは、TVシリーズ自体もドラマのクオリティが上がっているのか、大人が見ても普通におもしろいし、ファンになります。
TVシリーズも「子どもが見て楽しい」から「大人も子どもも楽しい」にシフトしているのかもしれません。
長くやっているものは、漫然とやっているのではなく、様々な工夫をしながら、形も変えながら、「誰かに必要とされるサービス」を提供しているのだと、改めて感じました。
農園の参考としていきたいと思います。
今回も、最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
(参考資料)
- 世界一ゆる~い幸せの帝王学 ビジネス編 講座資料(本田晃一)
- 幸せな自由人とまじめな不自由人(稲津秀樹、クローバー出版)
- 会社四季報 2018 4集 秋(東洋経済)
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