脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。
農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。
有機JAS認証を取得した「オーガニックブルーベリー」を栽培しています。
ブルーベリーの森あづみのでは、ラビットアイ系品種を中心に20種類ほどの品種を育てています(特定できていないものもあり)。
育てている品種を紹介していきたいと思います。
当然ながら、気候や土の条件によって、人によって印象もかわってくると思いますので、一つの例としてお読みいただければ幸いです。
今回は「モンゴメリー」です。
品種を紹介しようと思った理由
実は、いままで、私はブルーベリーの品種をあまり紹介していませんでした。
理由は、単純に私自身がよくわかっていなかったからです。
しかしながら、最近、ご来園いただいた方から品種について、質問されることが増えてきました。
2023年で本格的な収穫を初めて3年目。栽培してみて、現段階でわかってきたことだけでも、紹介してみようと思いました。
ラビットアイ系の早生「モンゴメリー」
モンゴメリーは、1997年に発表された品種です。
発表されたのは、25年程前ですが、うちの農園の品種ラインナップが少しクラシカルなため(笑)、うちの農園の中では、わりと新しい部類かもしれません。
ブルーベリーの森あづみのでは、8月上旬から、9月に入っても収穫できます。
色づくのは極早生のクライマックスの次くらいなのに、完熟に時間がかかる気がします。
完熟すると、深みのある美味しさで、香りも良い、かなりジューシーです。
果実は過熟にならなければ硬めなので、つぶれにくいのも良い点です。
中粒と書いてある本もありますが、ラビットアイ系の中ではどちらかと言えば、大粒な部類のように思います。
樹勢が強く、収量も多い印象です。
ただし、植えつけたときに、うちの農園では苗の大きさにばらつきがありました。
そのせいか、その後の生長にもばらつきがあったんですが、最近はだいたい、そろってきました。
完熟するまでに時間がかかるタイプですが、完熟したときの美味しさは、深みがあります。
近所のパン屋さんが買いに来たときに、デニッシュ用に「酸っぱくて大きいのがほしい」というオーダーだったので、説明したところ、完熟前のモンゴメリーを買っていかれました。
それでも、まだけっこう甘味があったらしいですが・・・・。
三振か?ホームランか?のモンゴメリー
欠点としては、完熟までに時間がかかり、かつ見極めが難しいタイプです。
ただし完熟果は最高に美味しい・・・
例えるならば「三振か!?ホームランか?!」的なイメージです。
果実のつけ根の部分の着色、実のおしりの部分の平坦性をみて、さらに、実の微妙な軟らかさで判断していました。
そうやって、かなり注意して収穫しても、なお、はずすことがあり、生産者としてはやや扱いにくいと感じています。
また、ブルームが多いタイプですが、完熟までの時間がかかると、
果実がついている場所によっては、スポット状にブルームがとれてきてしまったり、ブルームに濃淡ができて、見栄えが悪くなる場合があります。
モンゴメリーの樹形
モンゴメリーの樹形は半直立性と本などには書いてあります。
たしかに、開帳性のクライマックスよりは立ち気味であり、直立性のティフブルーよりは広がり気味だと思います。
少し細かい枝が多いですが、大変という印象は無く、剪定にかかる時間は普通くらいだと思います。
モンゴメリーの評価
正直、今の段階では私のモンゴメリーの評価は高くないです。
モンゴメリーは大粒で見栄えもしますし、完熟果の美味しさは抜群ですが、
私は、それよりも安定して美味しいという「確率」の方を重視しているためです。
しかし、まだ生育途上でもあります。
以前紹介したウッダートのように、生育段階での果実の性質に変化が起こる場合もあります。
そして、粒の大きさ、実が軟らかくなりにくい性質も捨てがたい・・・
このまま扱いにくければ、接ぎ木候補になる可能性もありますが、今のところ、このまま維持しながら、様子をみようと思っています。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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