価格設定の考え方~まわりに合わせずに「キャ☆」で決める~vol436

観光農園の始め方
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脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。

農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。

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観光農園を始めるにあたり、多くの方が悩むことの一つが「価格をいくらにするか?」だと思います。

今回は、私も悩んだ「観光農園の価格設定の考え方」について書いてみました。

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自分も嬉しい価格で

まず、価格設定はとても大切です。

当たり前かもしれませんが、1,000円のものが2,000円で売れたら、販売量が同じでも売上が2倍増になります。

販売量を増やしたり、顧客を増やすことと同じか、それ以上の重要な意味をもちます。

値決めは経営」という格言がありますが、まさにその通りではないでしょうか。

一方で「絶対に価格はこうしなければならない」というものはないようにも思います。

基本的には、「自分がほしい(嬉しい)金額」がベースになりますが、経営的に成り立てば、いくらにしなければならないということはないと思います。

ただし、なんとなく続けるのではなく、常にテストしながら検証していくことが大切です。

また、価格の設定はターゲット顧客の設定や自分のサービスの差別化軸とセットになります。

差別化軸は、サービスの差別化の軸となる方針です。

ターゲット顧客と差別化軸が異なれば、価格の意味が全く違ってくるので、設定していないと、決めることができないと言っても過言ではないと思います。

※差別化軸について詳しく知りたい方は下記の過去記事をご覧ください。

自分の差別化軸と来てほしいお客様(ターゲット層)を設定し、

そのお客様がサービスをみつけやすく、かつサービス提供者がほしい金額を喜んで支払っていただけるように試行錯誤していくのが、「マーケティング」です。

(ブルーベリーの森あづみののブルーベリー狩りご利用料金2022シーズン)

区分価格
大人(中学生以上)1,800円
小人(小学生)900円
幼児(3歳以上、小学生未満)500円
3歳未満無料

※大人料金には一人あたりお土産1パック(100g)相当がついています。

※摘み取りを行っていただいた場合、園内で販売している「北アルプス自然水の無添加かき氷」が特別価格にてご購入いただけます(通常料金400⇒350円)

価格設定でやってはいけないこととは?

ただし、価格設定で「やってはいけないこと」はあると考えています。

やってはいけないことの、一つ目は「安売り」をすることです。

大きな資本と売上があり、薄利多売というビジネスももちろんありますが、ごく限られた事業者になると思います。

特に小規模な事業者は安売りをすると、利益を出すのが難しくなることが多く、あまりおすすめはしません。

やってはいけないこと、もう一つは、「相場やまわりに合わせすぎない」ことです。

同じ業態のサービスが周囲に存在しても、前述の「差別化軸」が違えば価格は違って当然であり、競合もしません。

過度に相場のようなものにあわせすぎない方がよいと思います。

さらにもう一つは、「原価から積み上げて決定しないこと」です。

飲食業の原価率は4割・・・などなどといったデータもありますが、縛られる必要はないと思います(実際には4割というのはチェーン店規模の場合が多いようです)。

もちろん原価計算は価格決定には重要な指標で、原価未満の価格にすることはできませんが、原価ありきで機械的に価格を設定することはおすすめできません。

お客様は原価にお金を払うわけではなく、「価値」にサービスを払うからです。

価格は最終的には「キャ☆」で決める

価格設定は、自分がもらったら「キャ☆」とテンションが上がるような価格にするのも大切です。

これは、2年程前に本田晃一さんの「世界一ゆる~い幸せの帝王学~ビジネス編~」で学んだことでした。

あんまり上げるとドキドキしすぎるし、下げ過ぎると自分がさみしくなり、やる気もなくなるので、ちょっと背伸びするくらい、プチドキドキするくらいがちょうどよいようです。

昨年、ブルーベリーの森あづみのでブルーベリー狩りがオープンしました。

それまで、自分でビジネスをやったことがなかったので、お金をいただくときは本当にドキドキでした。

だんだんそれを繰り返すうちに、「みんな喜んで支払っていただいている。」ということがわかり、

サービスを作り、お金をいただくことは「富を奪うことではなく、広い意味では富が世の中に増えること」だということが何となくわかってきました。

正解はありませんが、自分も自分のサービスもお客様もみんな大切にできる価格設定を考え抜いていくことが大切だと思います。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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