脱サラ元地方公務員、ブルーベリー農園経営者。かんざきたつや(@ttykanz)です。
農業を目指した理由、脱サラの経緯、農園のコンセプトなどは、下記のプロフィールページ又をご覧頂けるとうれしいです。
過去記事で、紹介したことがありますが、
ブルーベリーの葉を食べるしずく型をした生物の正体が最近わかりました。
今回はそのことについて書きたいと思います。
葉っぱを食べる宇宙人が判明した
最近まで正体がよくわからないしずく型のイモムシがいました。
体長1cmもないくらいですが、意外と食欲が旺盛で、気が付くと葉っぱが悲惨な状態になっていることもあります。
色は、保護色になっているのか、イラガみたいな蛍光色緑のこともあれば、くすんだ紅色の場合もあります。
葉っぱの色によって変色しているようです。
形といい色といい「宇宙人?」と思っていました。
(食べられた葉っぱ)
色が保護色でみつけにくいので、見落としそうになります・・・
ずっと何だろうと思っていましたが、しつこく調べていたら
「ベニシジミ」とう蝶の幼虫であることが判明しました。
どこでもよくみかける、わりと地味なオレンジ色の蝶です。
あ!しょっちゅう見かけるやつだけど、名前知らなかった・・・・
「君の名は・・・・ベニシジミ!」
タデ科の多年草である、スイバやギシギシなどに産卵するそうですが、どうやらブルーベリーも食べるようです・・・・
スイバの赤色に合わせて赤くなる個体があると図鑑には書いてありましたが・・・
・・・・たしかに、ときどき赤いのいます。
ブルーベリーの葉の色に合わせて、葉焼けで赤くなっているところは赤くなっています!
最近になり、農園下草ではギシギシが目立つようになってきています。
ギシギシは、どちらかと言えば酸性土壌のやせ地に生えるので、野菜を作っているときにギシギシが生えてくると、「畑の肥沃度がよくないのか~」とちょっとがっかりしたものです。
しかし、ブルーベリー栽培では、やややせ地気味の酸性土壌を目指しているため、それほど悪くはないと思っています。
今思うと「肥えた土」という言葉はよりも・・・・
「育てたい植物に適する土」という考え方のがしっくりくるような気がします。
この現象をどのように捉えるか?
2つ考え方があると思います。
①ギシギシなどがベニシジミの温床になるので、ギシギシを一掃すべきだという捉え方
農業書や家庭菜園などの本でもたびたび、みかける考え方です。
病害虫がよってくる環境を排除するという理屈です。
②ギシギシがたくさんあるため、ブルーベリーの被害がこの程度で抑えられている。
ギシギシがあることでベニシジミの天敵も同時に集めているという捉え方。
作物以外に虫の食物のなる植物があることで被害が抑えられている。
天敵も増えるので、全体としては、被害は最小限になるという考え方です。
比較的大きな被害を受けているのは、多くみても2~3本、全体の1パーセントにも満たないため、
今のところ、私としては、②の考え方をしています。
よって、観察し、ベニシジミの幼虫を手で取りながら、ギシギシも積極的に残すことにしています。
(ギシギシとベニシジミ、イメージ図)
このギシギシという植物ですが、地下茎(地下に張り巡らされた茎)が強力であり、刈りはらってもすぐに再生します。
その上、タネが多いので、繁殖力が強く、一般的には農業では基本的嫌われモノです。
一方、個人的にはギシギシという植物は、観察していると、なかなか魅力的だと思っています。
とくにかく、色々な虫に食べられまくる!
だから、いつでも穴だらけ。
その虫を求めて天敵も集まる、極めて生物の多様性が高い植物のような気がします。
(いろいろな虫に食べられているギシギシ)
植物を食べる虫や、その虫を食べる虫にとってもレストラン的な植物です。
ギシギシをじっと観察するだけでも、なかなか楽しいです。
刈りはらうと、植物ホルモンの関係からも、地下部の一部は必ず枯れるので、それが、地下の空隙を作る、微生物のエサになるなど、一概に悪い面ばかりではないようにも思えます。
同じような現象は、悪名高い外来種のセイタカアワダチソウにも見られます。
きっと、現象そのものは、中立なのだけど、「どの立場からみるか」ということですね。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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