脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。
農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。
脱サラして農業を始めて、5年目になります。
その前は、県の技術職員(林業)を栃木県で5年、と長野県で8年やって、
その後、一年くらい、ブルーベリーなどの農業をやっている会社の社員で働いていたので、この時期はサラリーマンで農業をやっていたことになります。
会社を辞めて、自分で始めて5年目なので、脱サラ農業は5年目ということになるでしょうか。
あまりに言われ過ぎて、さすがになれましたが(笑)。
「思い切ったね~」「もったいないね~」と言われることが未だにあります。
しかし、どう考えても、特に「思い切って」いないと私は思っているのですが・・・・
これからの時代予想も含めて、どう生きる?について書いています。
現在の仕組みでサラリーマンはずっと続けられない仕事
「脱サラ起業」「脱サラ農業」というイメージが、
「思い切った」「人生の賭け」のように思われてしまうのが、私には昔から、不思議でしょうがありませんでした。
正直なところ、公務員やサラリーマンを続けることが、安心な働き方だと私は一度も思ったことがないからです。
私は、いわゆる「就職氷河期世代」で、自分が就職をするときは、かなりの買い手市場で就職活動は相当な競争でした。
加えて、自分が就職する頃の自身の親世代も、人員整理・早期退職といった憂き目にあっている時代であり、いわゆる「会社が面倒をみてくれる」という感覚を全くもっていません。
私自身の体験からも、労働環境に最も危機感をもっている世代だと私は考えています。
就職してからも、考えていたことは、「この組織内でしか通用しないスキルだけを身につけてもしょうがいない」。
必ず「続けることのリスク」「内向きのスキルと外向きのスキル」という意識を働かせていました。
それは、転職後や独立後に活きることになるのですが・・・
そうこうしているうちに、当然のように時代が変わります。
慢性化していた長時間労働が無条件に肯定される時代は終わり、働き方改革という言葉も定着しました。
定年退職後の再雇用や定年の延長も議論されるようになりました。
いずれも、人口の減少、労働人口の減少という、きわめてシンプルで、確実に想定される理由からです。
少ない、少ない労働者に社会保障も年金も支えられるわけがないので、
「みんな、働けるうちは、ずっと、ずっと働いてね☆」としかこの国は言えなくなっていくのです。
生涯現役でいてもいいなあという仕事をつくる
年金というしくみを作った人は、ある意味では本当に日本人の心理というのを理解しているように思います。
年金も郵便貯金も歴史的に見れば、効率よく国の収入を上げるためのキャンペーンだったわけですが、
自分で「積み立てる」ような、掛け捨てではなく、貯蓄型の生命保険のように、貯蓄しているようなイメージ生み出し、将来年金で、悠々自適というイメージをもってもらいやすい。
人口動態からすれば、それが成り立つ期間は、労働人口が増え続ける「人口のボーナス期」しか絶対に成り立たない仕組みだとしてもです。
しかし、今や「人口のオーナス期」。
あっさり魔法も解けて、
現役世代の大半の人が「年金をもらうことはできない。あるいは年金では生活できない。」という意識をもっているは周知のとおりです。
当然ながら、今、年金をもらっている人も自分で積み立たてているのではなくて、現役世代の税収で支払われているにすぎません。
では、これからの人は、どうやって生活をすればいいのでしょうか?
貯蓄額を増やす?
それも一つの方法ですが、莫大の貯蓄額をもつのは、全ての人ができるわけではありません。
それに、貯蓄を減らしながらの生活というのは、人によっては精神衛生上よくない場合もあります。
誰でもできる、簡単な方法があります。
生涯現役で、ずっと働いていればいいんです。
老後に莫大な貯金なんて必要ありません。
でも、一つだけ注意点があります。
「我慢」を前提とした働き方をしないことです。
それでは、とても、とても、生涯現役ではもちません。
自分がやっていて楽しいこと、少なくともイヤではないことで働き続けることは、
このように、きわめて、必然で現実的な選択です。
必ずしも脱サラをする必要はありませんが、
会社などが提供してくれる働き方では実現できない場合は、脱サラ、副業、転職など、
まだバリバリ働けるうちに「生涯現役でもいいかなあ・・・」という自分の「型」をみつけることが大切ではないでしょうか。
まとめ
世の中がこれからどうなっていくのかなんて、誰にもわかりません。
ただ一つ、この国の人口は減り、生涯現役で働くことが普通になります。
そのときに、全く違う経済、例えばベーシックインカムのような新しいしくみができるのかもしれません。
唯一つ言えることは、「一生これを、やってもいい!」と思う生き方を何らかの形で確立しておくこと、
これだけがあれば、決して世の中に振り回されることはないのではないかと思います。
「脱サラ農業」もその一つの手段ではないでしょうか。
何も悲観的なことではなく、ひょっとしたら、歴史上、最も多くの人が、自分のやりたいことで生きていくことに、真剣に向き合う、それが普通になっていくという、
もしかしたら、すごくワクワクする時代になるかもしれない。そんな、期待もしています。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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