脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。
農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。
ブルーベリーの森あづみのでは、自然の力、ブルーベリーの本来の潜在能力を活かす「ど根性栽培」に取り組んでいます。
今回は、当園のブルーベリーの幼木の剪定について書いてみたいと思います。
なお、ど根性栽培については、以下の記事などをご覧ください。
●ブルーベリーど根性栽培の幼木(植えてから1~2年目くらい)の剪定方法やポイント
ど根性栽培の幼木の剪定のポイント
幼木の剪定のポイント①「強く切る」
「ど根性栽培」では、幼木(ここでは2年生苗を植えてから1~2年目くらいのブルーベリーのこととします)の剪定は、「強く切る」ことがとても大切です。
強く切ることによって、翌春により強く伸びます。
強く切ることにより、根から分泌される「ジベレリン」が活発になり、翌春の伸長成長が促されます。
これは植物全般にみられる性質です。
具体的には、今年あるいは昨年伸びた枝のを1/2から1/3を残して、切ってしまいます。
(↑剪定後。枝の1/2~1/3程度を残して切り詰められている)
幼木の剪定のポイント②「花芽を全部落とす」
もう一つは、花芽を全部落とすことです。
ブルーベリーの冬芽には「花芽」と「葉芽」があります。
「花芽」は翌春に花が咲きそこから実ができる芽。
「葉芽」はそこから葉や枝(新梢)が伸びる芽です。
まだ樹が小さいうちに、実をならしてしまうと、樹に負担がかかり、弱ってしまいます。
そのため、植えてから3年目もしくは、4年目までは実をつけずに、花芽の段階で全て落としてしまいます。
ブルーベリーの花芽は枝の先端につくので、前述の「強く切り詰める」剪定で、基本的には無くなります。
しかし、ラビットアイ系品種のメンデイトなど花芽が多くつく品種もあるので、切り詰めても、なお花芽が残る場合は、手でむしりとるように取るようにします。
幼木の剪定のポイント③「先端に残す葉芽は伸びる方向を意識する」
前述の強く切り詰める剪定の際に、葉芽の5mmくらい上のあたりを切るようにします。
葉芽は、らせん状についているため、枝が伸びる方向を意識しながら、伸びてほしいむきをむいている葉芽の上で切ります。
方向を迷うケースもありますが、私は迷ったときは、樹を中心にして、内向きになっている芽(内芽)を残すようにしています。
枝が若く柔らかいうちは、立てる方向に樹形を誘導すると、枝の伸長とともに、自然に外側へ広がりながら、斜め上をむく、樹形になっていくことが多いためです。
少し細かいことですが、剪定時に意識しながら、良い樹形を作っていくことが大切だと考えています。
剪定後なかなか大きくならない場合
強く切ったけれど、翌春にあまり、伸びない場合は、根の成長に不具合がある可能性があります。
伸長成長を促す植物ホルモン「ジベレリン」は根から作られるためです。
根の生育状況や土壌の水はけなどに問題がないかなどを調べる必要があります。
間違っても、肥料をたくさん与えるといったことは避けましょう。
生育に不具合があるため、過剰な肥料を与えてもうまく吸収できずに、かえって濃度障害などになる恐れがあります。
「肥料ではなく、剪定で伸ばす」ことが大切です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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