脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。
農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。
セイタカアワダチソウという雑草をご存じでしょうか。
街でもみかけることがあるので、見たことがあるという方も多いのではないかと思います。
背が高く、群生し、外来種として嫌われるセイタカアワダチソウですが、
ブルーベリー農園にもかつて生えてきたことがあります。
今はほとんどなくなってしまいました。
その理由について考えてみました。
セイタカアワダチソウはブルーベリーと同郷、北アメリカ産
セイタカアワダチソウは、北アメリカ原産のキク科多年草です。
もともとは、明治30年頃に園芸種として日本に入ってきたそうです。
現在でも近縁種が花屋さんに売られているのをみかけることがあります。
ブルーベリーも北アメリカ原産なので、同郷ということになります。
セイタカアワダチソウは種でも地下茎でも増え、市街地の空き地や駐車場など痩せ地でもたくましく繁殖します。
その名のとおり、2メートル以上に成長することもあり、群生して黄色い花を咲かせている姿は、
まるで外来種が繁茂していく象徴のようです。
在来のススキがセイタカアワダチソウに押されて、減少してきたことがありましたが、
最近は、セイタカアワダチソウは減少傾向にあり、ススキが盛り返してきているらしいです。
セイタカアワダチソウが出す、他の植物への成長阻害物質が、自分にも効いてきて、自家中毒で減少しているという説もあります。
かつてはブルーベリー農園にも生えていた
セイタカアワダチソウが消えた理由
ブルーベリー農園の下草は、最初は牧草だけでしたが、一年目の秋くらいから、セイタカアワダチソウが生えてきました。
ブルーベリー栽培には影響がない程度でしたが、
当時の私は、見た目が荒れた印象にならないように、背が高くなる草を「選び刈り」をしていました。
セイタカアワダチソウは、刈られても、先端が分岐したりして、たくましく再生しました。
それでも、しつこく刈っていたところ、花が咲く前に霜が降りて、枯れました。
そして、翌年からは、セイタカアワダチソウは全く見られなくなりました。
下草を刈り続け、刈草が積み重なり、だんだんと肥沃になってきたため、
雑草の構成が変わってきました。
ヒメムカシヨモギやヒメジオン、イヌタデなどの痩せ地に生える草から、
ハコベやオオイヌノフグリ、ナズナなどに変わってきています。
セイタカアワダチソウは痩せ地派なので、こういった土壌には、生育しにくいのかもしれません。
また、セイタカアワダチソウはアルカリ性を好むため、ブルーベリーの周りをpHを酸性よりに調整していることも、関係がある可能性があります。
このように、土壌の性質がセイタカアワダチソウに適さない環境になってきたことと、
しつこく刈っていて、繁殖ができなかったことが、
セイタカアワダチソウがブルーベリー農園から消えた原因ではないかと考えています。
全くいなくなると・・・やや寂しいような気がしています。
お役立ち!セイタカアワダチソウ
ところで、セイタカアワダチソウは意外にも人間の役に立つ植物です。
開花直前の花を乾燥させて、お風呂に入れるとお肌がすべすべになります。
竹のような香りがします。
みた感じから、花粉がアレルギーの原因になりそうですが、
セイタカアワダチソウは虫媒花なので、基本的に風で花粉は飛びにくいです。
セイタカアワダチソウやメマツヨイグサなどの外来雑草は耕作放棄地で特に繁茂しているような気がします。
耕作していた時に投入していた石灰資材によるアルカリ化やリン酸肥料の蓄積が、原因ともいわれています。
また、耕作放棄地のリン酸を吸い上げて、利用できる形にしてくれたりと、案外ありがたい存在なのかもしれません。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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