脱サラ元地方公務員、ブルーベリー農園経営者。かんざきたつや(@ttykanz)です。
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先日、ブルーベリーの樹で「イラガ」が羽化したあとの繭を発見しました。
越冬してから羽化するので、秋の今頃発見したものは、今年の初夏ころに羽化したものだと思われます。
どうやって、この固い繭から羽化してくるんだろう・・・・?
ずっと疑問でしたが、子どもの借りてきた本を見ていたら、偶然発見しました。
今回は、そのことについて書いてみました。
イラガは固い繭からどうやって出てくる?
イラガに刺されると超イタイ
イラガは、ブルーベリー栽培ではポピュラーな害虫です。
葉っぱが食害されますが、どちらかと言えば、幼虫に人間が射されたときの痛さの方が問題で、観光農園では、重大な被害と言えます。
私も刺されたことがありますが、電気が走ったような痛みがあり、数日間は痛みや痒みが残ります。
(葉の裏に潜む幼虫。色は蛍光緑色)
繭が個性的
イラガの繭は、卵型で独特の縞模様があり、一見するとウズラの卵みたいです。
この縞模様は、個体により違いがあり、同じものはできないそうです。
蛾の仲間ではかなり固い部類だと思います。
個性的な繭からの脱出
イラガの成虫はは繭の上部から、円形の穴を開けて出てきます。
どうやってこの固い殻に穴をあけるのでしょう?
調べてみると、幼虫の繭の作り方に秘密があるようです。
まずイラガの幼虫は、体内で作られる糸状の物質で全身をくるむように繭を作ります。
そしてその繭に体内から分泌される乾くと固くなる物質で固めていくそうです。
繭を作る過程で、幼虫のおしりの突起物が、まゆの内側にきりこみをつくり、成虫になるとここをパカッと開けて外に出てくるそうです。
本人が意識しているのかしていないのかわかりませんが、すごいしくみです。
(成虫が出ていったあと、円形の脱出穴が開いている)
(繭を割ってみると、さなぎの抜け殻があった)
ブルーベリー農家では嫌われモノのイラガですが、詳しく知っていくと、親近感がわきます。
栽培や経営上の理由で、イラガなどは駆除はしますが、生き物のおもしろさや自然の中での存在価値とは別問題だと私は考えています。
今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
(参考文献)
- 虫と一緒に庭づくり(曳地ガーデンサービス、築地書館)
- 残念な生き物辞典(下間文恵、徳永明子、高橋書店)
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