脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。
農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。
突然ですが、農作物って「安いっ」て思いませんか?
今年、直売所販売などもスタートしました。
うちで販売しているのはフルーツが中心だったので、それほど安くはなかったですが・・・
私は、世の中で販売されている農産物は安いと感じてしまいます。
価格が適正かという抽象的な議論ではなく、何故なのか?どうすればいいのか?
ということを考えることが大切だと思います。
考えたことを書いてみました。
nees(ニーズ)とwants(ウォンツ)人々がお金をかけるのは・・・?
「生活必需品(needs)」と「欲しいもの(wants)」
よく「消費者のニーズに応える」という言葉を耳にします。
ニーズ(needs)は、「必要なもの」。
商材でいえば、生活必需品です。
ウォンツ(wants)は欲しいもの。
人によって「欲しい」ものや求めるスペックが違います。
一般的にマーケティングで「ニーズ」と呼ばれているものは、これらの両方を含む意味となっていると思われます。
世の中の経済は圧倒的に「wants」で回っている
「生活必需品(needs)」と「欲しいもの(wants)」 では、世の中の経済は圧倒的に「wants」で回っています。
私たちの多くは、生活必需品は、あまりお金をかけたくない⇒価格が低い方がいい。
と考える一方で、欲しいもの、満足するものには、人によって比較的お金をかけてもいい分野があります。
一見、生活必需品だから売れるように見えますが、実は、その部分にお金をかけたくない人が多いです。
人は、やらなければならないこと(have to)は、全くモチベーションが上がらないのに、やりたいこと(want to)は、エネルギーを注げるというのに、よく似ている気がします。
nees(ニーズ)的農作物とwants(ウォンツ)的農作物
農作物のような食材にも、 needs的な作物と、wants的な作物があるように思います。
多くの人がお金を払いたくないものは、低価格路線になります。
低価格路線は、基本的には資本や設備のある事業者の守備範囲となります。
一方でオーガニック食材など、wantsに近い作物など、
多くの人がお金を払いたいものは、比較的高価格で取引されます。
私のような個人事業主は低価格路線のポジションをだと資本や設備面、生産量に面で、不利です。
そのため、個人事業主の規模で大切なのは、「wantsよりの作物」を取り扱う、あるいは、「wantsよりの販売方法をする」ことだと私は考えています。
例えば、
品目で言うとフルーツのような嗜好品。
野菜の中でも、エダマメなど嗜好的な作物。
あるいは、「周りにあまりない時期に収穫できている」「この人が作ったもの」「この農園で作ったもの」「この栽培で作ったもの」
などの付加価値などによっても、needsよりもwantsよりで農作物を買い求める顧客を対象とすることではないかと思います。
観光農園のような体験のサービスパッケージとしてを販売するのも一つの方法です。
これらは、例示するためにシンプルにしていますが、
単純にフルーツの方がいいとか、観光農園の方がいいという話ではありません。
実際のビジネスでは、自分の商品やサービスを「ぜひ買ってもらいたい顧客層」が「wantsよりの作物」に感じる品目やサービス、売り方を検討することになります。
つまり、自分の商品やサービスを買ってもらいたい「お客様」にとってneedsなのかwantsなのかが大切になります。
このため、各々のビジネスモデルによって、needsよりかwantsよりかが異なってきます。
当初から、needsよりな「食材」という位置づけで、販売をしたくない、と思っていました。
私には機械化や効率化を徹底していく自信が全くなかったですし、価格競争に巻き込まれたくなかったからです。
needsとwantsで考えてみることで、自分の方向性が整理されるのではないかと私は考えています。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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