脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。
農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。
ブルーベリーの剪定シーズンです。
剪定で使う道具は「剪定ばさみ」ですが、
何回も切るので、研いだりといったお手入れが大切になってきます。
スパッと切れるだけで、効率が全然違いますし、気持ちがいいです。
今回は、誰でも簡単にできる「剪定ばさみの研ぎ方」について書いてみました。
最初の頃は砥石を使っていましたが、剪定ばさみなど曲線の刃物は、ダイヤモンドシャープナーを使った方がやりやすいため、
最近はダイヤモンドシャープナーを使っています。
片面が「荒研ぎ」、もう片面が「仕上げ 」面になっています。
また、平べったい面と曲線の面があるため、曲線の刃物が研ぎやすくなっています。
砥石でも研ぎ方は同じです。
(↓私が使っているダイヤモンドシャープナーです。包丁や鎌を研ぐのにも便利。)
研ぐとはどういうことか?
何故、刃物はだんだん切れなくなってくるのでしょうか?
刃物には、物を切るのに、ちょうどよい一定の角度(30度~45度くらいが多い)がついています。
これが、使っていくうちに、だんだん丸くすり減ってくるので、よく切れなくなります。
まるまってしまった刃を、またちょうどよい角度にするために、刃を研ぐことが必要になります。
剪定ばさみの研ぎ方の実際
①剪定ばさみの汚れをおとす
まず、たわしなどで、剪定ばさみの汚れを落とします。
冬場は少なめですが、樹の樹液などが剪定ばさみには結構つきます。
これだけでも、かなり綺麗になります。
②刃に角度をつけるように研ぐ
最初に、剪定ばさみの刃の部分の、断面に角度がある面から研いでいきます。
最初は荒砥ぎ面を使い、30°~45°くらいの範囲で刃に当て、刃の背方向から刃のある方へ向かって研いでいきます。
はさみの刃が曲線になっているので、シャープナーの断面が丸くなっているところを使うと研ぎやすいです。
角度が小さくなるほど、切れ味はいいですが、摩耗しやすく、
角度が大きいほど、切り味は下がりますが、摩耗しにくくなります。
私は30°くらいのやや鋭角が好みです。
さらに、仕上げ面を使って、同じように研ぎます。
③刃のバリをとるように研ぐ
②の工程の後に、刃にバリのようなものができますので、それを削って取り除きます。
先ほど研いだ刃の裏側の平べったくなっている面を、
今度は刃の方向から刃の背の方向へ向かって研ぎます。
この面を研ぎすぎると、かみ合わせが悪くなるので、「仕上げ面」を使います。
削りすぎないよう、バリを取る程度にとどめます。
シャープナーの平べったい面を使うと便利です。
手でなでてみると、指にひっかかる感じがなくなっていれば、バリがとれています。
このとき、必ず研いでいる方向と逆向きになでるようにし、手を切らないように注意しましょう。
④刃の受け部分を研ぐ
刃の受けになっている方を研ぎます。
こちらも削りすぎないように「仕上げ面」を使います。
刃とかみ合わさる方向へ向かって研ぎます。
さらに、かみ合わせの面を研ぎます。
こちらも削りすぎると、かみ合わせが悪くなるので「仕上げ面」で研ぎます。
今度は、刃とかみ合わさる方向から、逆向きに向かって研ぎます。
錆止めを塗って完成
最後に、全体の汚れを水で流して、よく水分を拭き取ります。
仕上げに、錆び防止の油などを塗って完成です。
私は椿油100%のものを使っています。
剪定ばさみをほかの作物の収穫に使うこともあるためです。
多少高いですが、使う量自体がすごく少ないので、かなりもちます。
(↓私が使っている椿油です)
特にそういった事情がなければ、鉱物性の油でも構わないと思います。
刃の錆止めになるとともに、はさみがこすれる部分に油をなじませることで、
摩擦が少なくなり、動きがより軽快になる効果もあります。
剪定ばさみが輝いて見えます。
ちなみにこの剪定ばさみは私が学生の頃に「樹木学実習」という実習で使っていたもので、
20年以上前に買ったものですが、まだまだ現役です。
これで、また気持ちよく剪定作業ができます。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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