脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。
農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。
私はブルーベリー農園の傍ら、森林関係の仕事をしています。
山を歩いていると、同じ山の中でも環境により生えている植物に特徴があることに気がつきます。
それは、様々な現象を推測するヒントになり、農業にも参考になるなあ・・・と感じています。
いくつかの例について書いてみました。
植物が語るもの
水分量が少ない
(↑尾根付近で成長の悪いヒノキ)
尾根は水はけがよく水分量が少なることが多く、どちらかいうと乾燥気味の環境です。
スギ、ヒノキなどの人工造林地は水はけのよい尾根に近づくと、一般的に成長が悪くなります。
しかし、アカマツやツツジ(ちなみにブルーベリーはツツジの仲間です)などの先駆種的な植物は、それなりに生育することができます。
生えている植物の種類は乾燥に耐えられるものに限定されるのでやや少なめです。
(↑尾根付近に生えるアカマツ)
水分量が多い
(↑水分量が多いためシダが繁茂し、スギの成長も良い)
シダの仲間やヒカゲカズラなどが生えていると、水分量が多い(地下水位が高い)環境だと言えます。
(↑水分量が多く、ヒカゲカズラが繁茂する)
人工造林地ではスギの成長が良くなりますが、ヒノキの場合は「とっくり病」が発生しやすくなります。
(↑とっくり病にかかったヒノキ。材木としては価値が下がる)
まれに尾根でも、コケが生えていたりヒカゲカズラが生えている場合もあります。
尾根でも地下水位が高い場所もあるようです。
(コケの生えた尾根筋。ヒノキの成長もよく、地下水位が高いと思われる)
風害を受けた
(↑台風で倒れたヒノキ)
樹木がたくさん同じ方向に連なって倒れている場合、台風などによる風害で倒れている可能性が高いです。
山の中だと、そのままになっていることも多いので、数年前の台風被害だったりもします。
積雪が多い
(↑積雪で曲がったヒノキ)
積雪が多いと斜面を滑る雪に押されて、根本が曲がります。
「根曲がり」と呼ばれ、材木にするには嫌われますが、この形状は最も雪には強いと言われています。
地形が緩やかなところと急なところの変化点付近に多く見られます。
まとめ
いかがでしたか。
植物は、環境の変化により様々の姿をみせてくれます。
逆に言えば、植物は環境を知るヒントをたくさん教えてくれます。
畑でも、雑草には、土壌の栄養状態や土壌酸度(pH)を推測するヒントがたくさんあります。
私はこのような観察をする時間が大好きです。
今回も、最後まで読んでいただきありがとうございました。
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