ブルーベリー栽培で「重要な害虫」3選 vol517

ブルーベリー
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脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。

農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。

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ブルーベリーは比較的害虫が少ない果樹ですが、
全く害虫被害が無いわけではありません。

実の品質的に・・・観光農園的に・・・栽培方法によって・・・

などのケースにより「重要な害虫」は存在します。

その中でも特に重要な害虫3選について書いてみました。

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実の品質に重要な害虫「ショウジョウバエ」

ショウジョウバエは、過熟な実に産卵します。実に穴が開くほか、過熟な実がさらに軟化してブヨブヨになります。


さらに幼虫が気持ち悪い…という被害が出ます。

(昔、自宅で栽培している時にみかけたショウジョウバエ)

農薬には比較的弱いようですが、
うちのような無農薬栽培では重要な害虫だと考えています。

しかし、ショウジョウバエは梅雨時期の湿度の高い時期に発生し、梅雨が明け、カラッと晴れてくると見られなくなります。

そのため、うちの農園では、基本的に梅雨が明けてからに収穫となる品種を育てるようにしています。

さらに、ショウジョウバエは過熟な実に引き寄せられるので、収穫期間中は、摘み残して、過熟な実が樹に残らないように実の状態を日々チェックしています。

観光農園では重用な害虫「イラガ」

(イラガの幼虫は葉の裏にいて気が付きにくい)

イラガはブルーベリーの収穫時期に幼虫が発生する場合があります。

幼虫は葉を食害しますが、それ以上に「毒」が問題です。

イラガの幼虫に触れると、電気が走ったような痛みがあり(通称、「電気虫」です)、数日痛いです。

私は独立する前に働いていた農業法人で作業中に刺された思い出があります…

収穫作業者も危険ですが、観光農園をやっている場合にはお客様が刺されると大変です。

しかし、何故か、うちの農園では全く見られません。

数年まえに幼虫1匹、近くのナツメの木に1つ繭を見ましたが、4年間で、この2例だけです。

(イラガの繭。かなり固い。個体により模様が異なるらしいです)

他の蛾の幼虫も少ないので、
もしかしたら、天敵が増えて、食べられてしまっているのかもしれません。

ポット栽培では重要な害虫「コガネムシ」

(コガネムシの幼虫は植物の根を食べる)

ポット栽培をやっている場合はコガネムシの幼虫が要注意です。

今は、うちでは、ポット栽培はやらなくなりましたが、少し前まで趣味でポットで40鉢ほど育てていたことがあります。

何かグラグラしてきたと思ったら、根がほとんどコガネムシの幼虫に食べられ、無くなっていて、枯れてしまったことがあります。

ブルーベリーの成長に伴い、鉢増しする時や、しなくても、時々ポットから出して、根のあたりをチェックするといいかもしれません。

地植えの場合は何故かコガネムシはほとんど問題になりません。

コガネムシは特にブルーベリーの根だけを好むわけではないので、

草生栽培で他にも植物の根がたくさんあったりすると被害が分散するように思います。

また、地中にもコガネムシの天敵も多いのかもしれません。

(マメコガネ。観察したところ「メマツヨイグサ」という雑草を好むようです)

まとめ

ブルーベリーの経済栽培で重要な害虫3選は、

実の品質的には「ショウジョウバエ」
観光農園的には「イラガ」
ポット栽培なら「コガネムシ」

ではないかと思います。

しかしながら、天敵の存在や植物の多様性が害虫抑えてくれたりと…

(コマユバチに寄生されたヤマトシジミの幼虫。寄生バチは幼虫にとって脅威の天敵です)

条件により農薬などを使わないことで、農薬が必要なくなる場合もあるようにも思います。

…農薬を使わないから農薬が不要とは・・・あれ?それって、もともと「問題自体が無い」ということなのでしょうか?

動画  ブルーベリー農園で見られる害虫と対策〜無農薬ブルーベリーを育てる工夫〜 vol374
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今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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