脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。
農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。
ブルーベリーの森あづみのでは、ブルーベリー農園で安曇野自然水の氷を使った無添加かき氷を販売しています。
建物の店舗ではなく、キッチンカーでの販売です。
今回は、「キッチンカーの観光農園利用の可能性~農地をそのまま活かす~」といったテーマで書いてみました。
観光農園にキッチンカーを導入しようと思ったきっかけは?
私は最初から観光農園にキッチンカーを導入しようと思っていたわけではありません。
最近の流行りで、多くの観光農園で「建物を建て、農園スウィーツを提供する」とうスタイルが見られます。
私も多分に漏れず、同じようなスタイルを考えていました。
と、いうよりもそれ以外の発想がありませんでした。
しかし、農園のある立地的条件から建物が建てられないことがきっかけで方針を見直すことになったのです。
農園のある農地は公道に面していない場所で、公道(市道)から砂利道の農道を100mほど入った場所でした。
農地に建物を建てる場合は農地法に係る手続きが必要ですが、
それ以前に道幅が3m以上の道に接していないと建築確認が取れないため、建物が建てられないことが判明しました。
違法建築物になっていまうため、それ自体も問題がありますし、当然ながら農地法や食品営業許可などをとることもできません。
かなり困ったのですが・・・・
しばらくして、
「そもそも建物が建てたいわけではない 。」
「農地や自然物を大切にし、農地は農地のまま活かす運営をしたい。」
「農地や自然を活かしながら、観光農園をやるためには・・・」
という自問自答の中で
「キッチンカーにしたらいいんじゃないか・・・」
という結論になりました。
もともと、農地や自然の循環の魅力を感じられる農園というコンセプトにも合い、何より自分の気持ちもパズルのピースのようにぴったりとはまりました。
レストスペースも、自然の木陰を活かすなど、その後の農園のアイディアにもつながってくことになります。
(↑ぶどう棚を利用したレストスペース)
結果的にコストが抑えられた観光農園へのキッチンカー導入
キッチンカーを入手する方法はいくつかありますが、私は最低限の装備ですでにキッチンカーに改造された車を中古で購入しました。
キッチンカーとして使用されていた車の中古は走行距離が長いものが多いのですが、
車体は、もともと地方自治体で使われていた車の払い下げを改造したキッチンカーだったため、3万キロ程度と走行距離は非常に短い車でした。
給排水などの基本的な装備は設置されていて、私が設置したのは、運転席との間仕切りのアクリル板と屋根に防水の壁紙を張ったくらいの作業でした。
コスト約80万円(法定費用等込み)と、結果的にですが建物と比較してかなりコストを抑えることができました。
実際の観光農園運営でキッチンカーはどうだったか
2021年8月に「ブルーベリーの森あづみの」はオープンしました。
キッチンカーでは「安曇野自然水の無添加かき氷」を販売するほか、受付の拠点として活用しました。
かき氷の提供は問題なく、目立つ色のキッチンカーは受付スペースとしてもわかりやすく、かわいい水色のキッチンカーはお客様にも好評で写真を撮影する方も多くいらっしゃいました。
観光農園でのキッチンカー利用の意外なメリット
キッチンカーのメリットとして、「農園以外の場所で観光農園をアピールできる」ことが挙げられます。
移動できるので、オフシーズンやにもマルシェなどに出店しつつ、農園のこともアピールすることができました。
お金を稼ぎながら広報もできるというメリットがあると思います。
(↑出店したマルシェでは無添加フルーツサイダーと農園のフレッシュハーブ・エディブルフラワーなどを販売しました)
まとめ
キッチンカーの観光農園での利用は、整地をして建物を建てることがなく、スウィーツやドリンクなどの提供ができます。
建物を建てることのメリットももちろんありますので、考え方はそれぞれですが、少なくとも、今年運営してみて「建物を建てなければお客様の満足する観光農園はできない」ということは全くないと私は考えています。
もちろん、普段も移動に使えますし(私は林業関係の仕事の通勤にも使っています。)、荷物も乗るので、ちょっとした配達にも使えます。
観光農園をメインにやっている方には軽トラよりもおすすめです。
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