【新規就農】作物選びで失敗しないための3つの視点|理想と現実のバランス

新規就農を考えたとき、
多くの人が最初に悩むのが「何を作るのか?」という問題です。

「せっかくなら、好きな作物を育てたい」
「でも、本当にそれで食べていけるのだろうか…」

そんな理想と現実の間で、
なかなか一歩が踏み出せない方も多いのではないでしょうか。

実際、作物選びは単なる“好み”ではなく、
その後の経営を大きく左右する重要な意思決定です。

一方で、「売れるかどうか」だけで選んでしまうと、
今度は自身のやる気のエネルギーが続かなくなるという問題も出てきます。

では、何を基準に選べばいいのか?

この記事では、
「作りたい」という気持ちと
「ビジネスとして成立するか」という現実を、
どうバランスさせるべきかについて、

実体験も交えながら、
新規就農者にとって現実的な作物選びの考え方を解説します。

目次

「作りたい」という気持ちを、出発点にする

まず大前提として大切なのは、
「自分が作りたい作物」であることです。

農業は、思っている以上に手間も時間もかかります。
うまくいかないことも多く、簡単ではありません。

だからこそ、

  • なぜこれを作りたいのか
  • どんなものを届けたいのか

という想いが、継続するための原動力になります。

そしてこの「好き」や「ワクワク」は、
結果として商品やサービスの質にも直結します。


ただし「商品化」は別の話

一方で、「作りたい」だけではビジネスは成立しません。

作物を選ぶということは、
「商品として成立するか」を考えることでもあります。

例えば、以下のような視点です。

  • そもそも市場はあるのか?
  • 市場規模はどれくらいか?
  • 競合はどのくらいいるのか?
  • 未開拓なら、認知を広げる必要があるのか?
  • 自分が目指す売上に到達できるのか?

これらを感覚ではなく、
論理的に整理することが不可欠です。


ワクワクと現実、この2つを両輪にする

ここで重要なのは、

  • ワクワクする気持ち
  • 現実を冷静に見る視点

この一見相反するものを、
両輪として同時に回すことです。

どちらか一方に偏ると、

  • 気持ちだけで突っ走って失敗する
  • 現実ばかり見て動けなくなる

という状態になりがちです。


「誰もやっていない」はチャンスではないことも多い

よくあるのが、

「誰もやっていない作物をやりたい」

という考え方です。

しかしこれは注意が必要です。

なぜなら、

  • 市場が存在しない
  • あっても極端に小さい

という理由で、
「やられていないだけ」というケースが多いからです。

つまり、

誰も気づいていないのではなく、
やる必要がないからやられていない

という可能性を、常に疑う必要があります。


おすすめは「既存市場 × 差別化」

個人的におすすめしているのは、

すでに市場がある作物を選び、そこで差別化する方法です。

例えば、

  • 市場規模が大きい
  • すでに認知されている

こういった作物をベースにして、

  • 品質
  • 栽培方法
  • 販売方法
  • 体験価値

などを工夫し、
自分だけの価値を作るという考え方です。

この方法のメリットは、

  • 市場をゼロから作る必要がない
  • 売れる構造がすでにある

という点で、
リソースが限られる新規就農者には非常に相性が良いです。


私の事例:ブルーベリーでの差別化

私自身は、すでに広く認知されている
「ブルーベリー」という市場を選びました。

その中で、

  • 有機認証の取得
  • 「収穫技術」の徹底

という切り口で、
味を極限まで追求する方向に特化しています。

実はブルーベリーは、
収穫のタイミングや方法で味が大きく変わる作物です。

この部分を徹底的に磨くことで、
他とは明確に違う価値を生み出しています。

結果として、

  • リピーターが増え
  • 販売開始後すぐに売り切れる

という状態になっています。

特別なビジネスモデルではありませんが、
「市場 × 差別化」の積み重ねです。

そして何より、

「食べるなら、もっともっと美味しいものを食べたい!作りたい!」

という自身のシンプルなワクワクが、
すべての原動力になっています。


ゼロから市場を作るという選択

もちろん、

世の中にまだない価値を生み出すという挑戦も、
非常に意義のあることです。

ただしその場合は、

  • 収益化まで時間がかかる
  • 教育・認知のコストが大きい

といった特徴があります。

そのため、

  • 別の収入源を確保する
  • 長期的に取り組む前提を持つ

など、
「続けるための設計」が別途必要になります。


本当の意味での「覚悟」とは

新規就農の相談に行くと、
よく「覚悟が必要」と言われます。

しかし私は、それは

人生をかけたギャンブルをすることではない
と考えています。

本当の意味での覚悟とは、

  • ワクワクを原動力にしながら
  • 無理のない形を設計し
  • 淡々と長期的続けられる状態をつくること

ではないでしょうか。

それを踏まえ、作物選びで大切なのは、

  • 「作りたい」という気持ち
  • 「商品設計」という戦略

この2つをバランスよく考えることが大切となってきます。


新規就農・作物選びのご相談について

ここまで読んでいただき、

  • 自分に合う作物がわからない
  • どうやって判断すればいいか迷っている
  • 収益化のイメージが持てない

という方も多いかもしれません。

そういった方向けに、
作物選びや経営設計に関するご相談も受けています。

一人で悩むよりも、
整理された視点を持つことで、
意思決定の精度は大きく変わります。

コンサルティング業務も受付ております。

ご興味のある方は、
まずは、お気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いた人

脱サラ元公務員。
13年働いた県庁を辞めて、農業法人を経て独立。
ブルーベリー農園を経営しています。

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