栽培しているブルーベリー品種の紹介9「ティフブルー」~vol737

ブルーベリー
スポンサーリンク

脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。

農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。

有機JAS認証を取得した「オーガニックブルーベリー」を栽培しています。

かんざきたつやのプロフィールページを見る

「ブルーベリーの森あづみのホームページ」をみる。

インスタグラムもやってます。

YouTube動画をみる

⇒LINE公式アカウントはこちら

⇒threads始めました!

ブルーベリーの森あづみのでは、ラビットアイ系品種を中心に20種類ほどの品種を育てています(いただいた樹で特定できていない品種も一部あり)。

うちの農園で、育てている品種を少しずつ紹介していきたいと思います。

気候や土の条件によって、人によって印象もかわってくると思いますので、

あくまで一つの事例としてお読みいただければ幸いです。

今回は「ティフブルー」です。

スポンサーリンク

品種を紹介しようと思った理由

実は、いままで、私はブログではブルーベリーの品種をあまり紹介していませんでした。

理由は、単純に私自身が品種のことをあまり、把握しきれていなかったからです。

しかしながら、最近、ご来園いただいた方から品種について、質問されることが増えてきました。

2023年で本格的な収穫を初めて3年目。何シーズンか、栽培~収穫~販売を通じて、

いろいろとわかってきたことがありますので、生産者目線で紹介してみようと思いました。

以前、どこかのSNSでみかけたんですが、人によっては品種構成は企業秘密という考え方もあるようです。

「何の品種を育てるか」ということ自体は、正直、マネしようと思えばだれでもマネできるので、私は独自資源とは考えていません。

また、土壌などの条件が違うので、全く同じ結果になるとは限らないとも思っています。

参考情報として、お読みいただければ幸いです。

ラビットアイ系の早生「ティフブルー」

現代でもトップクラスの品質を誇るクラシック品種

ティフブルーは、1955年に発表された品種なので、なんと70 年近く前のすごく古い品種です。

しかし、未だにラビットアイ系の「標準品種」と呼ばれることもあり、現代においても、トップクラスの品質を誇ります。

日本にラビットアイ系ブルーベリーが導入された頃に一番最初に入ってきた品種の一つで、

同時期に導入された「ティフブルー」「ウッダート」「ホームベル」とあわせて、ラビットアイ御三家と呼ばれることがあるようです。

皮はやや厚めですが、まん丸の実は甘味が強く食べやすいです。

やや早採りしても、十分に甘味があります。

初期の頃は大きいサイズもありますが、全体的には中粒だと思います。

収穫時期は、うちの農園では8月下旬から9月下旬になり、ブライトブルーより少し遅いくらいの時期です。

ブルームは多めで、やや白ぽい気品のある見た目です。

ティフブルーは紅葉も綺麗

ティフブルーは紅葉も綺麗です。

ラビットアイ系ブルーベリーの紅葉は一般的にはハイブッシュ系ブルーベリーよりは見劣りすると思われますが、中には綺麗な品種もあります。

ティフブルーはその中の一つです。

前述の「ラビット御三家」の「ウッダート」と「ホームベル」も、みんなそろって紅葉が綺麗なのもおもしろいところです。

ティフブルーの欠点

収穫適期をやや逃しやすい

ティフブルーの欠点は、収穫適期をやや逃しやすいことです。

熟し始めてから、過熟までが速いので、ちょっと目を離していると、すごく軟らかくなってしまいます。

鈴なりにたくさんの実ができることが多く、バラバラの時期に熟してくるため、房状になっている実のかたまり全体が概ね熟す頃には、一部の実が軟らかくなりすぎていることがあります。

軟らかくなりすぎると、摘み取り園では、大丈夫かもしれませんが、輸送での潰れリスクを伴う、産直販売では使えなくなってしまいます。

同じような特徴がブライトブルーにも見られますが、ブライトブルーの方が顕著なので、ティフブルーはまだマシな気がしますが・・・

少々早採りしても、十分合格点の甘味はあるので、産直販売(通販)の場合、割り切ってやや固いうちに、収穫するというのも一つの方法かもしれません。

しかし、なるべく完熟に近いものをお届けしたいという思いもあり、少々悩みどころではあります。

熟し始めたら、目が離せません。

ティフブルーの樹形~直立性~

本などには直立性の樹形と書かれている場合が多いです。

確かに、ほかの品種に比べると、明らかに枝が立気味の樹形をしています。

実がなると、重みでけっこう枝が垂れ下がりますが、剪定の時期に見ると直立している様子が印象的です。

そのせいなのか、ほかの品種に比べると、やや垂直に伸びる栄養生長型の枝(徒長枝)が多いような気がします。

栄養生長型の枝は、花芽つきにくいです。

しかし、他の枝には花芽もたくさんつく品種なので、あまり収量全体にあまり影響はないような気がします。

(夏季に徒長気味の枝を摘心すると分岐する)

夏の間に徒長気味の枝を「摘心」をして、枝の分岐を誘発しておくと、花芽も増えてきます。

直立性の品種には、摘心を行うと、よりいいのかもしれません。

私は直立性の品種は、特にこまめに夏の摘心をしています。

剪定は、直立する分、中心部が混みあいやすいので、やや外側に広げ気味になるように剪定しています。

逆に、クライマックスのような開帳性の樹形の品種は、やや立ち気味になるように剪定しています。

ティフブルーの評価

収穫適期を注意深く観察する必要がありますが、

観光農園にも産直販売にも適正があり、味も安定して美味しいティフブルー。

ブルーベリーの森あづみのでは、後半の主力品種という位置づけです。

ティフブルーは、苗も生産中であり、まだまだ増やしてもいいと考えています。

※あくまで、うちの農園での一例であり、評価はブルーベリーの森あづみのの事業に適しているか、又は私の個人的な好みによるものです。

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

※「にほんブログ村」のブログランキングに参加しています。 よろしければ、画像をクリックしていただけるとランキングに反映され、励みになります。

にほんブログ村 ベンチャーブログへ

にほんブログ村

タイトルとURLをコピーしました