脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。
農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。
2021年の夏から、「ブルーベリー狩り」のブルーベリー観光農園をオープンしました。
それ以前は、ブルーベリーの「栽培」という一次産業よりの仕事でしたが、
ここ数年では、観光業、サービス業という三次産業よりの仕事になってきています。
いざ、お客様をお迎えする、という時に、必要な物はいろいろとあり、
始めた頃は、試行錯誤で、無駄なものを買ってしまったり、あるいは必要なものを買い忘れていたり、といったバタバタがありました(笑)
そういった経験を活かして、
「観光農園をはじめるときに買ってよかったものを紹介します」シリーズとして、少しずつ紹介していきたいと思います。
今回は、農地に設置するために開発されたエコトイレ「アグリレット」を紹介します。
私のようなバタバタにはまらないように・・・・
観光農園などをはじめる方の少しでも参考になれば幸いです。
アグリレットとは?
「アグリレット」とは排泄物を酵素により液肥にして植物を育てながら処理するトイレです。
農地用トイレとして開発された商品です。
農地を想定しているため電気や水の無い場所でも設置可能です。
設置してから20カ月目、そろそろ2年近くに使いました。
観光農園も2シーズン使いました。
アグリレットのメリット
アグリレットは「におわないトイレ」です
臭いに関しては、本当に驚いています。
いやな臭いはありません。
もちろん無臭ではないのですが、簡易トイレの独特のアンモニア臭は全くありません。
消化酵素と消臭酵素はすばらしく機能しています。
普段は、便器に少し水がたまる構造なので、便槽からの臭いは水で遮られています。
流す瞬間に、便槽への口が開くため、一瞬臭いがしますが、気になるほどではありません。
アグリレットはメンテナンスも簡単
アグリレットの基本的なメンテナンスは、消化酵素と消臭酵素を月一回、水に溶かして、流し込むことです(汲み取りは必要ありません。)
また、筒状のフィルターをはずして、水を流して少し洗っていますが、特に詰まったりしている様子はありません(あまり必要ないのかも・・・)。
ちなみに消化・消臭酵素は最初に買ったときに12カ月分はついてきますが、計量の誤差により、最後の月分は、足りなくなる場合があります。
最後の月が微妙に足りなくなる恐れがあるので、年次の終わりまでには次年分を購入しておくことをおすすめします。
20リットルでおよそ70回流すことができます。
タンクが一つで、水を少しずつ足してもいいですが、溜めっぱなしにしておくと、だんだんタンクの水が汚れてきます。
替えのタンクをもう一つ用意しておいて、
ある程度減ったら、タンクごと入れ替えた方が、綺麗に使えると思いました。
冬場は、給水タンクをはずした状態で、ポンプを踏んでポンプ内の水を抜くだけでOKです。
長野県安曇野市は冬は-10℃以下になることもありますが、2シーズン特に問題なく乗り越えてます。
便器が陶器製で汚れが落ちやすい
(↑便座は陶器製で汚れが落ちやすい。)
アグリレットの便座は陶器製なので、樹脂製の便座と比べると汚れが落ちやすいです。
掃除が楽なのは以外なメリットでした。
基本的に水洗いだけでOKでした。
アグリレットのランニングコストは?
基本的なメンテナンスは、消化酵素と消臭酵素を月一回、水に溶かして、流し込むだけです。
消化・消臭酵素は12カ月分セットで、25,900円(ザ・タッキーYahoo!店、2022年11月現在)ですので、これが年間の消化・消臭酵素の総額です。
ひと月あたりは、25,900(円)÷12(月)=2,158(円/月)となり、1カ月2000円程度です。
汲み取りは基本的に不要ですので汲み取り費用はかかりません。
トイレの維持管理費としては、それほど高くはないと思います。
アグリレットの小さなお子様の使用について
便座は少し低めかつ小さめなので、小さなお子様でも使いやすいと思います。
また、室内はけっこう明るいので小さなお子さんが室内が暗くて怖い~ということはないと思います。
だだ、ポンプをわりとしっかりと踏まなくてはならないので、小学生未満の小さなお子様の場合は、流すのが少し大変かもしれません。
しかし、実際には小さなお子さんの場合、トイレに親御さんが一緒にいくことがほとんどだったので、あまり心配ないように思います。
総合的にみて、お子様でも使いやすいと思います。
ブルーベリー観光農園では意外にトイレの使用回数が少ない
アグリレットはだいたい、1日に70回分の処理能力があるそうです。
一日に100人とかの人数は大丈夫だろうか・・・?と考えたことがありましたが、
実は、ブルーベリー観光農園のお客様のトイレの使用回数そのものが、実はかなり少ないと思います。
と、いうのも、夏なので、汗をかいて、あまりトイレにいく回数が少ない季節だからです。
園内に同時に20人以上の来園者がいて、2~3時間すごしても、その中で、トイレを使う方は1~2人程度だと思います。
仮に一日に100人来園したとしても、5~10人程度しか使わないように思います。
私が一日中いるので、一番使っているかもしれません。
処理能力的にも十分ではないでしょうか。
どちらかというと、そのうち男女で別にしたいので、そういう意味で、もう一台ほしいところです。
アグリレットのデメリットは?
中にカエルや虫が入るときがある
あまり大きな問題ではありませんが、
中にカエルや虫が入って休憩している時があります。
お客さんがびっくりしないように、定期的にチェックしていますが、
夜間の休息場所にしているケースがほとんどなので、朝方に退去してもらってます(笑)。
また、風が強い日の後などは、砂埃が少し入っている時があります。
観光農園シーズン中は、毎朝掃除しているので、それほど問題になりませんが、それだけ通気性もいいのかもしれません。
中が少し暑いので、サーキュレーターが必要
アグリレット中の採光がいいので、明るくて気持ちがいいです。
ただし、その分、温室のように暑さがこもるので、夏はサーキュレーター(扇風機)のようなものが必要だと思います。
最近はアウトドアようによいものが多いので、小型でつるしておけるものが場所をとらないので、よいように思います。
(↓私が使用しているサーキュレーターです。照明機能もあります。)
暑さ対策で、側面部にはアサガオなどを栽培しました。
花壇の手入れがそれなりに大変
(↑当初の花壇)
液肥投入部分には植物を植えます。最初は、ペチュニアや千本菊などを植えましたが、雑草に負けてしまい、一部のペチュニアが枯れてしまったので、途中からコスモスを植えたりしました。
花壇部分は木材チップや紙マルチで覆いましたが、やはり雑草も侵入してくるため、花壇を維持するためにはそれなりにメンテナンスが必要だと実感しました。
(↑少しさみしい感じになってしましました。)
きれいな花壇を維持できるよう、もうちょっと手入れをしたいと思います。
アグリレット20カ月後とメリットデメリットのまとめ
これまで何回かレビューしてきましたが、評価は変わってません。
特に大きな欠点はなく、農地や観光農園でもメリットがある商品だと思います。
観光農園でそろえた物の中でも、おそらくダントツによい買い物でした。
・基本的に汲み取りが要らない
・電気や水の無い場所でも設置できる
・消化酵素で分解、液肥として利用するため環境負荷が少ない
・組み立てが簡単(大人2人で1日~1.5日)
・臭わない
・子どもでも使いやすい
・汚れが落ちやすく掃除しやすい
・冬場のメンテナンスは簡単(ポンプ内の水を足ふみしてぬくだけ)
・粘土が多い場所や締め固めた場所など浸透しにく場所には使えない
・地下水位の高い場所には設置できない
・農地以外には設置できない
・真夏は暑さ対策が必要(サーキュレーターがおすすめ)
・砂ぼこりなどが入るので定期的に清掃する
・液肥浸透部分の花壇などは手入れもそれなりに必要
・消化・消臭酵素が最後の月で微妙に足りなくなる可能性もあるので、あらかじめ余裕をもって次年分を購入しておく
・農地にトイレを設置したい(特に女性が多い場合)
・子どもが使いやすいトイレを設置したい
・観光農園に設置したい
・環境にやさしいトイレを農地や観光農園に設置したい
今回も、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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