脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。
農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。
「本当に美味しいもの」とは何なのだろうか?
とよく考えることがあります。
ブルーベリー、その他果樹、野菜、いろいろと作っていますが、「よくわからない」というのが正直なところです。
わからないというよりは「決められない」のかもしれません。
〇私が考える「本当に美味しいブルーベリー」についてまとめました。
曖昧な「美味しい」という表現
「美味しい」という言葉はとても広いものです。
数年前に野菜ソムリエの資格をとったときに学んだことでもありますが、
食材や料理の味以外にも、好み、香り、色、盛り付け、場所、雰囲気、誰と食べるか、季節は?、栄養状態、メンタル状態は?
などなど、「美味しさ」は単純に食材だけで感じるものではないからです。
真冬にかき氷は食べたくありませんし、胃がもたれているときに、こってりラーメンは食べたくありません。
あるいは、大切な人と食べるなら何でも美味しい・・・みたいなこともあるかもしれません。
子どもを連れて、気軽に食べられるかどうかも「美味しさ」に影響がありそうです。
そのため、本当に美味しいものは
「本当に美味しいもの」は「人によって、場面によって違う」というのが今のところの結論です。
栽培方法は美味しさに影響するかどうか?
有機農法だから、自然農法だから、美味しい・・・・かどうかは、正直なところ私にははっきりとはわかりません。
お客様の「美味しい」という言葉をありがたく頂きながら、やっと少しホッとしている感じです。
実際、ブルーベリーという作物だけでも、品種により味はかなり違いがあります。
そして、同じ品種、同じ育て方でも、年やシーズンの序盤と終盤などによってもかなり変化があります。
さらに、農作物の場合は、鮮度や旬といった要素によってもかなり違うので、単純に農法では比較はできません。
加えて、前述の「美味しい」も人によって、場面によってかわるため、ますます「本当に美味しいもの」は何なのかわからなくなってきます・・・・
ちなみに、品種、旬、鮮度という要素を考慮しないと、栽培方法による違いは比較できない、という考え方は、
数年前に読んだ
「キレイごとぬきの農業論」(久松 達央 ,新潮社)
という本に書いてあった内容で、非常に的を得ていると思います。
ついつい、農法による違いに集約してしまいそうなときに、時々思い出すようにしています。
必要としている方に必要なものを届けること
今のところの結論として、「本当に美味しいもの」をつくることは、「それを必要としている客様に必要な形で届ける」ということだと考えています。
だからこそ、農園のコンセプトがとても大切です。
必要としているお客様に出会うために、マーケティングも大切です。
ブルーベリーの森あづみのでは、信州安曇野の自然を活かし、農薬や化学肥料を使わずに、自然の力で育てた旬のブルーベリー。
それを、自然を活かした農園の中で、そのエネルギーを感じながら味わっていただきたい。
小さなお子様連れでも、自然が遊んでくれるから、親子で無理せずにマイペースにすごしていただきたい。
農園からみえる安曇野の景色を眺めて季節も味わいながら・・・・
栽培の過程も含めて、共感していただける、農園全体の自然サービスを求めるお客様の「美味しい」ブルーベリーを追求していきたい。
それはブルーベリーという作物を追求していくことだけにとどまらず、農園全体で表現していくことだと考えています。
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