脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。
農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。
有機JAS認証を取得した「オーガニックブルーベリー」を栽培しています。
作物を育て、収穫期を終えた後に残る、枯れた作物など「残渣」(ざんさ)と呼ばれることが多いようです。
私の畑での残渣の行方について書いてみました。
作物の残渣は土へ還してます
結論から言いますと、私は野菜、果物、など作物の「残渣」は土に還しています。
写真は、収穫期を終えて、枯れてしまった農園の「四葉きゅうり」です。
トンネルをつくって、遊び場、日陰、食べ物・・・とマルチな活躍をしてくれました。
地上部は枯れて水分がほとんどぬけて、からからになっています。
私は、棚をつくりなおすのが、大変なので、きゅうりはわりと連作していますが、これまで、特に連作障害は見られません。
植物の残渣には、窒素、リン酸、カリウムなどのほか、マグネシウムなどのミネラル分も豊富に含まれています。
窒素や炭素は、気化する場合もありますが、鉱物由来のミネラル分は、ほぼ全部残りますので、残渣を土に還すことは重要だと考えています。
根も地中で枯れますので、カリウムやマグネシウム、カルシウムなど根を構成しているミネラル分が土壌に供給されます。
有機物が分解される過程で微生物も豊富になっていきます。
骨格部分は白っぽく、内側はやや茶色になっています。
植物の細胞の骨格となる「セルロース」や「ヘミセルロース」は分解されにくいため、白っぽく残っていると思われます。
内側に茶色っぽいのは、これも難分解性の「リグニン」ではないかと思われます。
セルロース系のものは、鉄筋、リグニンはコンクリートや接着剤といったイメージです。
セルロースやヘミセルロース、リグニンもそれぞれ分解する菌類がいるため、いずれは分解されていきます。
「実」や「種」も土へ還す
収穫期の後半になると、きゅうりは種とり用の実を残します。
そして種を採り終えても、わざと成熟させた実を少し残しておいて、土に置いておきます。
そうすると、実はミイラのようになり、種が現れてきます。
これを、そのまま枯草を被せるか、少し土をかけておきます。
こぼれ種でも、かなり立派なきゅうりが出て来ます。
地温が上がらないと発芽しないので、育苗よりは少し出遅れますが、ウリ科は生長が早いので、意外に追いつきます。
収穫開始時期がコントロールできないのがデメリットですが、苗づくりがうまくいかなかった時のバックアップとしても便利です。
発芽しなかった種も、分解されるとリン酸などが土壌に還元されていきます。
残渣は病虫害の原因になるという意見もあるようです。
作物が分解されるということは、弱って、生命の終わりをむかえるということなので、分解するために、病原菌や害虫が集まってくるのは事実だと思います。
一方で、病原となる菌類や細菌類、害虫の天敵も集まってくるため、バランスはとれていくものではないかと考えています。
こんな感じで、残渣を敷き詰めて、枯草をかけて、来春を待ちます。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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