脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。
農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。
前日に雪が降り、15cmくらいつもりました。
幼木の剪定の適期になりましたので、成木の剪定は一旦休止し、幼木の剪定をやっています。
ブルーベリーの森あづみのでは、「ど根性栽培」という栽培方法をやっています。
ど根性栽培の詳細は、以下の記事などをご覧ください。
ど根性栽培での幼木の剪定は、枝を大きく切り返して成長を促します。
特にど根性栽培での特有の方法というわけではないと思いますが、
今回は、幼木の剪定について紹介します。
枝を切り詰めて成長を促す
幼木は生長優先の剪定をする
ブルーベリーの成木の場合は、以下のような剪定が基本となります。
成木の場合は実をつけることも考慮しますが、幼木の場合は、樹を大きくするための剪定をします。
まずは弱い枝を全部切る
成木でも弱い枝(つまようじくらいの太さや5cm未満)は全て切ってしまいますが、
幼木もそれは一緒です。
弱い枝を残しても、強く太くはならないので、切って、強い枝に成長を集中させるようにします。
枝を1/2~1/3を残して切り返す
次に、強い枝を切り返します。
大きく切り返すことで、植物ホルモンの「ジベレリン」が活性化し、栄養生長(樹を大きく伸ばす成長)が強くなります。
強く切ると、強く伸びるというのは、植物を扱っている人なら、おそらく経験的にも知っているのではないかと思います。
ど根性栽培では、枝の1/3~1/2を残して、バッサリと切ってしまいます。
このとき、葉芽(枝や葉になる芽)の5mmくらい上を切ると、葉芽周辺の組織を傷つけるのを防止できます。
花芽も同時に取り除く
ブルーベリーは、先端付近に花芽(花=実になる芽)、その下に葉芽(新しい枝や葉になる芽)があります。
幼木のうちは、実をつけると弱ってしまうので、花芽はこの段階で取り除きます。
前述の切り返しで、ほとんど一緒に切られてしまいますが、
ラビットアイ系の場合は樹勢が強く、花芽も多くつくので、
切り返してもまだ残る場合もあります。その場合は、花芽を手でむしり取ります。
葉芽の方向を考えて切る
さらにちょっと細かい話ですが・・・
私は切り返すときに葉芽の向きを注意しています。
以前は、樹の内向きに枝が伸びないように、葉芽が外側をむくように外向きの芽(外芽)の上で剪定していました。
最近は、さらに枝の角度によって変えています。
枝が縦気味(概ね45度より立っている)場合は、樹の内側が混みあわないよう、外向きに誘導するため、外芽を残す。
枝が横気味(概ね45度よりねている)場合は、樹形を植え向きに誘導するため内芽を残す。
という感じでやっています。
もちろん、切った場所のすぐ下の葉芽だけが伸びるわけではありませんが、
植物は先端の芽が一番強く伸びる性質があるので(頂芽優勢といいます)、
影響が大きいのは、切り返したすぐしたの葉芽だからです。
こうすることで、樹形をやや立て気味に誘導したいと考えています。
苗木用の挿し穂も採取
剪定しながら、太めの枝は、挿し木苗用の挿し穂として採取しています。
来年から苗づくりにも取り組んでいこうと考えています。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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