脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。
農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。
有機JAS認証を取得した「オーガニックブルーベリー」を栽培しています。
ブルーベリーの森あづみのでは、ラビットアイ系品種を中心に15~20種類(特定できていないものもあり)ほどの品種を育てています。
育てている品種を紹介していきたいと思います。
当然ながら、気候や土の条件によって、人によって(?)印象もかわってくると思いますので、一つの例としてお読みいただければ幸いです。
品種を紹介しようと思った理由
実は、いままで、私はブルーベリーの品種をあまり紹介していませんでした。
理由は、普通に私自身がよくわかっていなかったからです。
しかしながら、最近、品種について、質問されることが増えてきました。
本格的な収穫をはじめて、2023年で3年目。栽培してみて、現段階でわかってきたことだけでも、紹介してみようと思いました。
ラビットアイ系の極早生「クライマックス」
クライマックスは、1974年に発表された品種なので、50 年以上前の古い品種です。
うちの農園の品種のラインナップは、比較的クラシカルだと思います(笑)。
クライマックスは、ラビットアイ系の中では、最も早く熟す、極早生品種です。
樹勢も強靭。
うちの農園では、最も成長がいい部類です。
実は扁平の中粒タイプで大きくはありませんが、多収で、濃厚で強い甘味が特徴です。
クライマックスが一番好きというお客さんもけっこういます。
私も味が好きな品種の一つです。
収穫時期は、うちの農園では7月下旬からになり、ブルーベリー狩りをオープンする時期の主力で、頼りになります。
酸味は少なく甘い濃厚な味。実際に糖度はかなり高く、20度を超えてくることも珍しくありません。
ブルームが少なめで少し青みかかっているのが特徴です。
ブルームが多い品種は、見た目は美しいですが、長く樹についていると、天候によっては、ブルームの濃淡が目立ってきて、逆に見栄えが悪くなってしまうことがあります。
モンゴメリーやブルージェムなどはそういう傾向があります。
ブルームが少なめの品種の方が、商品としては、長い期間収穫できるような気がします。
後半になると、小粒が目立ち、種や皮の食感を感じやすくなります。
天候にさえ恵まれれば、素晴らしい活躍をしてくれます。
その反面、欠点は、雨による裂果が発生しやすいことです。
2021年は、夏の長雨で、かなり割れてしまいました。
ただし、この雨は、異常気象でしたが、長野県安曇野市でクライマックスが熟す時期は7月下旬以降なため、基本的には、梅雨明けの雨が少ない時期となります。
2023年は、好天に恵まれ、1カ月以上収穫していました。
また、スズメの被害がある7月下旬~8月の第1週くらいの時期に熟しているため、スズメの被害を主にうける品種でもあります。
ただし、スズメは、8月の第1週くらいになると稲の方へエサ場をシフトするため、被害自体は、今のところ被害はあまり問題にはなっていません。
クライマックスの樹形
樹形は、一般的にいう「開帳性」と呼ばれるもので、横に開き気味な樹形になります。
枝自体は、がっちりしているのですが、ナナメに伸びていくのが不思議です。
そのため、大きくなってくると、枝がクロスして重なりやすいです。
剪定のときは、枝の重なりを解消したり、枝が横になりすぎないように、立て気味にするように努めています。
一つの枝につく花芽は、ラビットアイ系としてはそれほど多くない印象です。
クライマックスの評価
とにかく、ブルーベリー観光農園の前半の主力品種です。
味もよく、天気さえよければ、すごく頼りになります。
以前は、全体的に最初の頃の収量が少ないのが悩みだったため、もう少し数を増やそうかと思っていました。
しかし、クライマックスよりやや遅れて熟してくるウッダートが品質や収量ともに、好調になってきたことから、最近、クライマックスをあまり増やす必要性がなくなってきています。
私の師匠(千葉県木更津市 江澤貞雄氏)も、「雨に弱いため、増やし過ぎないように」と言っていましたし、実際に割れてしまった経験もあります。
苗づくりなどの用意はしていますが、実際に増やしていくのかは、まだ、少し悩み中です。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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