脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。
農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。
「ブルーベリーの森あづみの」の南側には、住宅団地が隣接しています。
秋から冬にかけて、太陽の角度が低くなるため、午後から、住宅の陰になってしまうブルーベリーの列が1列分あります。
昨冬は、冬の寒さが厳しかったこともあり、この列の一部に枝枯れが見られました。
幸い、収量に大きく影響するほどではありませんでした。
今年の冬はどうでしょうか。
普段もこの場所には注意してみていますが、剪定をしながら、さらによく見てみました。
今日の剪定はラビットアイ系「ノビリス」&「ティフブルー」
今日の剪定は、ラビットアイ系ブルーベリーの「ノビリス」と「ティフブルー」が中心でした。
以前、ティフブルーについては、紹介させていただいたので、今回は「ノビリス」を紹介させて頂きます。
ノビリス(T-100)は、発表年が不明で、正式に品種登録されていない品種のようです。
アメリカでの開発段階で日本に入ってきて、高評価を受け、日本で広く栽培されるようになったという説があります。
したがって、ノビリスという名前も誰がつけたのか不明で、通称のような扱いのようです。
(T100)という開発コードが、品種名に併記されることが多いのは、もしかしたら、正式名称が不明という事情なのかもしれません。
ラビットアイ系の中では、トップクラスに入る実の大きさで、食味も良く、豊産生です。
うちの栽培品種の中ではモンゴメリーと並んで大きい実です。
ラビットアイ系品種としては中晩生、うちの農園では、9月上旬くらいから熟し始め、一番遅くまであります。
但し、8月下旬から9月の気温が低かったり、天候が悪いと、十分に味が乗らない気がします。
昨年は、その時期に曇りや雨が多く、ポテンシャルを発揮できなかったような印象でした。
この時期は天候が不安定になりやすいため、中晩生から晩生のラビットアイ系が、9月以降に十分に熟すかどうかは、寒冷地よりの気候でラビットアイ系ブルーベリーを育てる際の、課題なのかもしれません。
今、収穫できているのは、2020年に試行的に植えた10本で、今年で4年目。
2021年に植えたものは、まだ樹を大きくしている段階です。
長野県安曇野市の気候で、しっかりと成熟するかという課題はあるものの、品種としては素晴らしいポテンシャルがあり、後半の主力になる可能性があります。
今後増やしていくのかは、動向をみて検討しようと思います。
日陰になるやすい場所も、ほぼ枝枯れ無しでした
一番南側の、冬に日陰になりやすい列は、主にティフブルーで、少しだけノビリスがあります。
昨冬は、寒かったこともあり、この区域のブルーベリーに、少し枝枯れが見られました。
ただ、大きく収量に影響するほどではありませんでした。
今年は、この区域も、ほぼ枝枯れ被害はありませんでした。
それでも、ほかの場所よりは少し枝枯れがあったので、冬に日陰になりすい場所は枝枯れにつながりやすい可能性があります。
もはや寒冷地ではない?長野県安曇野
寒冷地の考え方は、種苗メーカーなどによって微妙に違うようです。
しかし、年平均気温が一つの基準であり、年間平均気温が12℃が、「寒冷地」と「暖地(≒普通地)」との境目となっています。
実際に作物を育てるにあたっては、気温だけでなく、霜や果実の成熟時期の気候なども考える必要がありますが、とりあえず気温を基準に考えますと・・・・
長野県安曇野市穂高地区は2018年以降は5年連続で年平均気温12℃を超えています。
さらに、2013年から2022年の10年間の平均気温は、ちょうど12℃です。
昨年まで微妙に12℃を下回っていましたが、2022年のデータを加えて、初めて10年平均が12℃を超えました。
長野県安曇野市穂高地区は、もはや「寒冷地」ではないのかもしれません。
暖地向きのラビットアイ系ブルーベリーが問題なく、育てられているのも不思議ではないように思います。
もともと、ラビットアイ系は一般に言われているよりは、耐寒性はあったのかもしれませんが・・・温暖化も影響してきているように思います。
種のパッケージ袋の裏面などに書かれている、栽培地の区分は10年程度で見直していることが多いので、そのうち、寒冷地などの分布図もかわってくるのではないかと思っています。
剪定も主力のラビットアイ系品種はほぼ完了。
明日は、少しだけ栽培しているハイブッシュ系品種の剪定を中心に行いたいと思います。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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