「アブラナ科」を栽培すると「土が良くなる」理由とは?~vol522

パーマカルチャー
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脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。

農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。

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私は、ブルーベリー、ヘーゼルナッツ、ハーブの栽培農家ですが、

無農薬無化化学肥料で自家消費の野菜も育てています。

秋と言えば「葉物」が中心になります。

水菜や小松菜、野沢菜などのアブラナ科野菜が代表的です。

アブラナ科は美味しいだけでなく、他の作物の成長も助けてくれます。

その秘密について紹介します。

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アブラナ科は土壌からミネラルを吸収できるようにしてくれる

植物の「根」はすごい存在です。

水や栄養分の吸収だけでなく、根から根酸という酸を出して、土壌からミネラルを溶かし出し、植物が吸収できるようにしてくれます。

さらに、根酸が増えていくと土壌が酸性化してしまうので、「根」自身が枯れることで、カリウムなどを土壌に還元し、中和することで土壌が酸性にならないようしています。

何と無駄の無い完璧なしくみです。

アブラナ科は、根酸を出す能力が高く、アブラナ科により土壌のミネラルが近くにある植物も利用できるようになります。

アブラナ科は、他の多くの植物のように菌根菌と共生することが少ないため、このイオン交換という能力が特に優れているようです。

収穫する時は根を残すことで、根のミネラルが土壌に還元され根酸で酸性傾くことを防ぎます。

収穫しきれなかった、場合は春まで残して、菜花を食べたり、花を楽しんだり、種をとります。

この間も、アブラナ科は、ミネラルをせっせと溶かし出してくれます。

大豆&アブラナ科野菜で土壌を整え中

自宅近くの畑の一角に、あまり作物がよくできない場所がありました。

たしかに、他の畑に比べると、土壌の層が少ないようにも感じていました。

この畑だけ成り立ちが違うのかもしれません。

そこで、作物を選びながら育てつつ、土壌のバランスを整えていくことにしました。

まず、初夏に大豆を撒き、まだ青豆の状態(エダマメ)で収穫しました。

この大豆は晩生エダマメでもあるので、通常のエダマメよりやや遅く9月中旬くらいに収穫できます。

大豆農家さんに教えていただいた、土寄せなどをしっかりやったので、よくできました。

大豆はよく育つことがわかりました。

そして、一般的に晩生のものの方が美味しいといわれるだけあり、かなり美味しいエダマメです。

ちなみに直売所でもよく売れました。

青豆の状態で根を残して収穫することで、大豆の根と根粒菌が蓄えた窒素を他の植物も利用できるようになります。

畑は円形に作り、土寄せをしたので、円形の畝のようになりました。

今度はその畝の通路部分に、10月上旬にアブラナ科の葉物を中心に蒔きました。

そして、無肥料栽培で間引き菜を中心に収穫しています。

豆の窒素分も助けてくれているのか、バランスよく育っています。

やや遅めの時期に育てることで、あまり大きくせずに、虫のない、綺麗な状態の間引き菜を中心に収穫しています。

たくさんのアブラナ科野菜が土壌のミネラル分を溶かしてくれているのではないかと思います。

もちろん、収穫する時は根を丁寧に残します。

これから、どういう感じになっていくのか楽しみです。

(参考書籍)
〇続無肥料栽培を実現する本(岡本よりたか、マガジンランド)
〇これならできる!自然栽培( 竹内孝功 、農文協)
〇とことん解説!タネから始める無農薬「自然菜園」で育てる人気野菜(著・新田穂高、監修・ 竹内孝功 洋泉社)

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