脱サラ、元地方公務員、最近まで某農業法人にてブルーベリーの栽培をやっておりました、そして今は起業し、自分のブルーベリー農園を準備しています。かんざきたつや(@ttykanz)、36歳です。
農業を目指した理由、脱サラの経緯、やりたい農園のコンセプトなどは、下記のプロフィールページ又は、下記リンクご覧頂けるとうれしいです。
長野県安曇野市にて、もうちょっとで農地が決まります。
ご協力いただいております関係者の方々、本当に本当にありがとうございます。
こうご期待☆
身近な有機物の活用がおもしろい~ブルーベリーの有機マルチなど~
ブルーベリー栽培で必須な有機マルチ
農業にはマルチング(植えた地面を覆うこと)という技術があり、水分を保ち、雑草などを抑える効果があります。
素材は、ポリエチレンや有機物など様々であり、野菜栽培でも何等かのマルチが使われていることが多いです。
(表-1 代表的なマルチの種類と効果 「野菜を病害虫から守る本(根本久、NHK出版より、一部加筆)
ブルーベリーは、一般に浅根性と言われており、地表から深さ20cm以内に根の80%以上が分布しているとの報告もあります。
実際には、栽培方法によってかなり異なり、通称「ど根性栽培」を提唱している、エザワフルーツランド(千葉県)の江澤貞雄氏の栽培する、ブルーベリーはとくに浅根性であるノーザンハイブッシュ系でも、深さ1m程度根が張っていることが確認されています。
ど根性栽培は、一般的に言われている「水やりを頻繁に」という常識を覆し、過度な水やりを行わずに、根をしっかりと張らせて、自らの力で育つ潜在能力を発揮させる方法です。
一般的なブルーベリー栽培においては水分を保つ有機マルチは必須ですが、
ど根性栽培でも、一株80L程度、厚さ10cmの有機マルチを徹底することで、夏場を乗り切ります。
一般的に多く使用されるのは「木材チップ」であり、木材を細かく破砕したものを使用します。
木材は、リグニンという物質を含み、分解に時間がかかるので、有機マルチに適しています。
有機マルチに求められる機能として、「分解がゆっくり」「飛散しない」といったことがあげられると思います。
必ずしも木材チップである必要はないのではないか
ブルーベリー栽培で一般に用いられる有機マルチは、木材チップです。
しかし、木材チップは購入すると決して安い資材ではありません。
そのため、代替できる資材があるのではないかと、いろいろと検討しています。
もみ殻
もみ殻は、野菜栽培などでも堆肥にしたり、種まき後に被覆して保湿するなどの活用をされますが、供給過多なのか、ほとんど無料で利用できる場合が多い資材です。
分解がゆっくり進むので原型をとどめやすく、水田を畑の転換する際などに、暗渠(地下の水路)にも使用されるそうです。
ゆっくり分解され、原型をとどめるということは、有機マルチには適しています。
もみ殻には納豆菌が豊富で、有用微生物を増やしたり、ケイ素(Si)が豊富に含まれていることから、植物を丈夫にし、病害虫に強くする働きがあるようです。
最近私は家庭菜園で、もみ殻の活用にはまっており、畑でもよく使っています。
欠点は、細かいので、水分を含んで落ち着くまでは風で飛散しやすいことです。
さらにもみ殻にのこった糠などをたべに、鳥が飛来し、食べ散らかして飛散することもありました。
しかし、もみ殻を施用して、さらにその上から、木材チップなど飛散しにく資材で被覆すれば、この欠点はカバーできるかもしれません。
とりあえず、ポット栽培で使用して実験していますが、とくに大きな問題はなさそうです。
菌床廃材
きのこ生産者などで、きのこを栽培した後のおがくずなどの廃材です。
長野県には、エリンギなどで有名なホクト株式会社の拠点が多いので、ダメ元でそこに問い合わせると、かなり安価で購入できることがわかりました。
2tで200円程度です。
しかも運搬してくれます。
しかも、ホクトの菌床はメインはトウモロコシの芯などを破砕したものや麦のふすまなどの資材だそうです。
無農薬、無添加であり、放射線の測定なども実施しており、安全性も高いと言えます。
(申込の時に、試験データを見せてもらいました。)
きのこの仲間である糸状菌を多く含み、発酵がかなり活発に進行中な資材であることから、
発酵による発熱が懸念材料ですが、資材の一部に使用することで、
糸状菌の特徴を活用した農法、一般に「炭素循環農法」とよばれているものに近い効果が得られる可能性があります。
これらの
もみ殻や菌床廃材、木材チップなどをうまく組み合わせて、使うことで、
機能とコストパフォーマンス良い有機マルチを計画していこうと考えています。
ブルーベリーの根には「エリコイド菌根菌」という微生物群が共生しており、それらが、ブルーベリーの生育を助けています。
木材チップとエリコイド菌根菌群との関係性は今のところ、見つけられていませんが、とくに何もしなくても、ポット栽培の苗にも共生が確認されていることから、木材チップを使用しなければ、エリコイド菌根菌が共生しないということはないように思えます。
おそらく、様々な有機物が使用できると思いますので、栽培しながらもいろいろと検討していきたいと思います。
その他栽培管理の過程で、刈った雑草、落ち葉、ブルーベリーの選定枝も利用できます。
いずれも、本来は廃棄するものを活用できるのがうれしいです。
将来的には竹の葉や、竹のチップ化など竹林の整備と併せてできればおもしろいと思っています。
竹には、有用微生物を増やしたりする効果や再生力が強い性質から豊富な栄養分もふくもとも言われています。
妄想はふくらみます。
私が働いていた農業法人では、木材チップを使用していたこともあり、当初は木材チップしか頭にありませんでしたが、
偶然、図書館で借りた子どもの絵本を見ていて、視野が広くなりいろいろアイディアが浮かびました。
絵本あなどれん・・・・!
肥料と土つくりの絵本1 身近な有機物を生かそう (そだててあそぼう)
- 作者: 藤原俊六郎,農文協,農山漁村文化協会=,高岡洋介
- 出版社/メーカー: 農山漁村文化協会
- 発売日: 2013/07/25
- メディア: 大型本
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今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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