脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。
農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。
現在、ブルーベリー観光農園を運営しております。
私自身も、まだまだ手探りというのが正直なところです。
脱サラ&新規就農でブルーベリー観光農園を開園することができましたが、一方で失敗もたくさんしていますので、そういった失敗談を中心にを共有させていただくことで、
何かしら参考になればという思いで書いております。
ブルーベリー観光農園を計画するときに、『絶対にやってはいけないこと』について書いてみました。
〇ブルーベリー観光農園の計画をつくるときに「やってはいけない」ことを自身の失敗談から解説
ブルーベリー観光農園の計画時に「やってはいけないこと」
「事業計画書」を作ってはいけない
結論からいいますと、やってはいけいないこととは、「まず事業計画書を作ること」です。
?????・・・・と思われる方もいらっしゃると思いますが、
事業計画書そのものが悪いわけではなく、「まず」、「いきなり」の状態で事業計画書を作るということをやってはいけません。
これは、私自身の失敗した経験からそのように考えています。
なお、ここでいう事業計画書は、事業目的(コンセプト)、栽培方法、マーケティング(ターゲット層、販売方法、販促など)、収支などを計画したものとします。
「やりたいことがわからない」ままで作ってしまった事業計画書
ブルーベリー観光農園をはじめるにあたり、私はまず事業計画書が必要だと考えて、作り始めました。
有名な経営者の方の話を、そのまま鵜呑みにしてしまい「まず計画書」という発想になってしまっていたのです。
もともと、書類作りが仕事みたいな前職の経験から、なんとかできました。
・・・・が、一つ問題点がありました。
「全くときめかない」計画ができあがったのです。
自分としては、必要な情報をまとめて、taskリストを作り、やるべきことを整理したつもりでした。
この「やるべきこと」がくせ者だったんです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
やりたいことを具体的にしたいったはずなのに、全くやる気が起こってこなかったのが、自分でも不思議でした。
「やりたいこと」の計画にならなかった原因
後になってわかったことですが、農園のコンセプトといった本当に大切な部分が「誰かのマネ」であったことが最大の原因です。
自分でも無意識的に、有名な経営者などの本の情報からマイナーチェンジして書き写したような内容、あるいは、漠然とした世の中受けがいいことみたいなものをコンセプトにしていました。
自分の考えではなく、「教科書」に書いてある「正解のように見えるもの」を自分のやりたいことと思い込んで(思いこませて?)いたのです。
最初、自分ではなかなか気がつけなかったのですが、実際にだんだん進めていく中で、これは違う・・・・とか、試行錯誤していき、なんとか今のコンセプトにたどり着きました。
「自分ではないもの」は違和感を感じるため、いつかはたどり着けるのかもしれませんが、だいぶ遠回りしてしまったような気がしています。
具体的には、栽培方法を含め、合理的に管理された設備、高級感のある観光農園施設など・・・成功している人や流行っているものを、「正解」だと思い込み、さらに「自分がやりたいこと」だと思い込み、進めていましたが、途中で違和感がはんぱなくなり・・・・
自然の力を活かした栽培や自然物と一体となった農園施設などなどまさに真逆にたどり着いた問います。
やりたいことが認識できないと自分にあった事業計画書は作れない
コンセプトが当初と全く違ったため、事業計画も作り直しました。
ここで驚いたのは、「短時間で簡単にできた」ことでした。
コンセプトが具体的に決まっていれば、
栽培方法の方針でも迷うことはありません(自然に力を活かした栽培)。
サービスを誰に届けたいのか(ターゲット層)はより具体的になります。
サービスを効率的に届けるためには、どのような働きかけがよいか(マーケティング)も具体的になります。
コンセプトが決まることで、全ての方向性が決まることが改めてわかりました。
やりたいこと=コンセプトにしなくても、できるかもしれませんが、
前述のとおり、やりたいことでないとエネルギー量がまったく違うため、やりたいことを定める=コンセプト⇒事業計画
という順番の方が、スムーズにいくことは間違いなく、「やりたいこと」が定まらなければ、自分にとって良い事業計画は作れません。
もしかしたら、自分のやりたいこととリンクさせたコンセプトを定めるところから、事業計画書なのかもしれませんが、その時はそれをわかっていませんでした。
もし、ビジネスセミナーなどで、事業計画書の作り方を教えている講師がいましたら、その方が「やりたいこと」=「コンセプト」まで踏み込んでいたら、その講師は個人的にはおすすめです。
ある意味では「あり方」の部分。
作り方など「やり方」をいくら教わっても、自分にとって価値のある計画書は作ることができないと思います。
やりたいことがわからない時に
私は、これまでの人生の中でどちらかと言えば「やりたいこと」より「やるべきこと」を優先してきてしまっていました。
子どもの頃は違ったと思いますが、だんだんと大人になるにつれて、「誰かがいいと言っているもの」、「みんながいいと言っているもの」を選択してきてしまっていたように思います。
もちろん、自分で選んでいたつもりですが、進学する、就職するといった、大きな方向性は、おそらく「やるべきこと」の中から選んでいました。
さらに、社会人になってからも、仕事だからと「やるべきこと」のtaskリストを作りながら、それをつぶしていく、という長年の習慣ができてしまっていたように思います。
そして「やりたいこと」を無視しないと「やるべきこと」はできないので、その感覚が、麻酔のようにマヒしてしまっていたのかもしれません。
農業で起業する、ブルーベリー観光農園をつくる・・・という方向性までは、「やりたいこと」を少し思い出し、尊重できたんですが、それを具体的にする過程で、同じような思考パターンになってしまっていました。
しかし、それではサラリーマン時代と同じではないか・・・ワクワクしてやりたいという違和感。
違和感にぶつかる過程で、少しずつきがつくこととなりました。
つまり、
「違うと思ったら逆にヒントがある」とも言えます。
そして、
やりたいことは「子どもの頃好きだったもの」にリンクしていることが多いということにも気が付きました。
私は、子どものころ動植物や自然が好きで、昆虫をながめたり、自然を感じる場所が好きでした。
乗り物や機械よりも生き物の図鑑を暗記してしまうほど毎日みていました。
「自然の力を活かした栽培」「自然と一体となったパーマカルチャー観光農園」などなど・・・・子どもの頃すきだったものとリンクしています
まとめ
生き方を変えたいという思いで起業を考えた方は、もしかしたら、私のようなパターンの方も多いのかもしれません。
「やりたいこと」を抑えて、永久凍土のようになってしまっているのを元に戻すのは、少しリハビリがいることもありますので、焦らず、自分の気持ちと向き合っていくことが大切です。
その中でヒントになることは、以下の2つです。
- 子どもの頃好きだっだ(幸せを感じた)こと
- イヤだと感じること(その真逆がやりたいこと)
やりたいことは、「みつける」というよりは本来の自分を「思い出す」ということだと思います。
私は、なかなか思い出せなくて、けっこう遠回りしてしまいました。
本当の自分ではない生き方の違和感に気が付いて、本当の自分の生き方を探し始めたなら、かならず思いだすことができるはずです。
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