「草」で害虫を防ぐ考え方その2~ニジュウヤホシテントウ~vol847

パーマカルチャー
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脱サラ元公務員、現在はブルーベリー&パーマカルチャーの農園をやっています 神崎辰哉(かんざきたつや(@ttykanz) )です。

農園の名前は長野県安曇野市、北アルプスの山麓で「ブルーベリーの森あづみの」といいます。

有機JAS認証を取得した「オーガニックブルーベリー」を栽培しています。

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「ニジュウヤホシテントウ」は、ジャガイモ、トマト、ナスなどの「ナス科野菜」を食害する害虫です。

見た目はかわいいのですが、成虫も幼虫も葉っぱを食べ、ひどい時には作物を枯らしてしまいます。

飛んで逃げてしまうため、駆除がしにくいのも特徴です。

今回は、「ニジュウヤホシテントウ」を草で防ぐ方法について書いてみました。

なお、マメコガネについても別の植物で書いているので、興味がある方は、そちらもご覧ください。

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ニジュウヤホシテントウよくみてみる

活動は夕方か朝方。

暑いのが少し苦手なのか、外敵から身を守るためなのかわかりませんが、日中はあまりいません。

成虫は、危険を察知すると、自ら葉っぱから落果して逃げます。

下でキャッチできるようにしてつかまえる必要があります。

成虫は、葉っぱの表にいますが、卵を産むときは裏にいる場合もあります。

幼虫は、基本的に葉っぱの裏にいます。

卵は、ナナホシテントウなどの肉食で農業的には益虫のテントウムシと異なり、卵同士の間隔が少しあいているので、簡単に見分けることができます。

幼虫の食害の方が大ダメージになる場合が多いので、卵は必ず除去します。

(ニジュウヤホシテントウの卵。卵と卵の間に少し隙間がある)
(ナナホシテントウの卵。卵同士はくっついている)

ニジュウヤホシテントウが好む雑草を「おとり植物」とした

(ニジュウヤホシテントウが積極的に食べるイヌホオズキ)

ニジュウヤホシテントウが好む「イヌホオズキ」という雑草を意図して残すこととしました。

(トマトの隣の畝間に生えるイヌホオズキ)

イヌホオズキは、ニジュウヤホシテントウが、やたら好むようで、この植物に夢中になっているのか、

被害が目に見えて減りました。

ここで、2つの考え方があると思います。

おとり植物があることで、作物が食べられにくい

という見方と

おとり植物があることで、周囲から、害虫を集めてしまうという考え方

どちらもあり得ると思いますが、過去にベニシジミやヤマトシジミの幼虫の食害が若干あったときに、これらが選好するギシギシやスイバを残していたら、ほぼいなくなったのを思い出しました。

マメコガネが好む「メマツヨイグサ」や「ヤブガラシ」を残す作戦も成功しました。

ここでも、おとり植物を残す作戦にしました。

もしかすると、害虫を集めてしまったとしても、おとり植物が食べられている間に、それらの天敵が集まるためのタイムラグを作り出すことができるのかもしれません。

このように、害虫は単純に「いる」「集まる」だけでなく、まわりの生き物との相対的な関係を考えるのが大切のように思います。

おとり植物を残すときの留意点

イヌホオズキ

(ナス科作物を食害するニジュウヤホシテントウが好むイヌホオズキ)

イヌホオズキは、トマトに似た黒っぽい実をつけます。

「ハックルベリー」と呼ばれる作物に近縁だと思われます。

ただし、イヌホオズキの実は「ソラニン」と呼ばれる、ジャガイモの芽に含まれる毒性の物質があるため、食用できません。

小さなお子様がいる場合は、間違って食べないように注意が必要です。

ちなみに、「イヌ」という言葉がつく植物はけっこうあります。

イヌタデ、イヌビユ、イヌブナなどなど・・・

(人間にとって)「役に立たない」という意味があるようです。

昔から犬は人間にとって、貢献してきてもらった動物だと思うので、なんだか犬に失礼なように感じます。

自然な行動を活かす栽培

(トマトも全く食害がないわけではないが、イヌホオズキがあると被害が少ない)

農地は、人間に意図している作物を優先的に多く生産するため、どのような栽培方法をしていても、基本的には不自然な環境だと、私は考えています。

それでも、どこかでは自然の力を活かす、お借りすることは必要であり、そのアプローチの仕方の違いが、各種農法の違いであると解釈しています。

土地に目的を持たしている時点で、この農法は自然でこの農法は不自然という議論は、そもそもナンセンスだと思いますので、正直、あまり関わる気になれません。

そんなことよりも、目の前の現象を、観察をしながら、どういう自然の力を、どこに活かせるのか、持続可能なのかということに私の場合は、興味があります・

天敵が害虫を食べるというのは、自然な行為であり、そのサイクルがうまくまわると、急激に害虫が増えることはありません(多分ゼロにはならないだろうけど)。

鳥が木の実を食べるというのは自然な行為ですので、それをとめるには、設備の費用やエネルギーをかけて無理をとおす。

あるいは、食べられにくい時期や作物に栽培をするといった形だと、少しエネルギーや小さくなります(これも多分ゼロにはならないだろうけど。)

害虫が好むそこに生えてくる植物を残すというのは、それほど、無理の無い、減少の活かし方だと思っています。

うちの農園の構成メンバーや周辺環境だから成り立つ関係かもしれませんが、なんかかの参考になれば幸いです。

今回も最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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